LINE@
無料メール相談
メニュー

【探偵対談】さくら幸子探偵事務所×探偵社FUJIリサーチ

【探偵対談】さくら幸子探偵事務所×探偵社FUJIリサーチ

株式会社アイ・アイ・エス代表取締役:山田
1968年北海道当別町出身
1988年より調査業に携わり、2004年に「さくら幸子探偵事務所」を設立
2016年全日本総合調査業協会副会長
2018年北海道総合調査業協会会長
2021年全国総合調査業協会連合会副会長に就任
「創造・信用・責任」を理念に掲げ、依頼者一人ひとりに寄り添う探偵事務所を目指している
画像
FUJIリサーチ(株式会社ワンプロテクト)代表:高村
埼玉県出身
2008年創業、2011年法人化
2019年全国あんしん探偵業協会事務局長就任
東京・上野本社を拠点に全国展開
依頼者に寄り添うアドバイザー、調査進行の構築と情報収集の企画課、精鋭調査員の機動課で構成、質の高い調査を提供している
画像

山田

もともと10年ぐらい前でしょうかね。名刺交換をさせていただいた時があったのですけれども、そこから10年が経って、いろいろと高村さんの会社がメディアに出られているのを拝見しました。
やはりメディアで語る話も“お客様のために尽力している”というところが、自分自身の考えと共通していたんです。これから業界を発展させるために良い意味で関わりたいなと思い、今回の撮影に至りました。

高村

初めてお会いしたときに、何とも言えない雰囲気を感じたんですよね。
通常の社長方とは違う“何か”があるなと思いつつ、前回の会食のときに山田社長の方からお声をかけていただいて、話をしていたら今回の話が決まったという流れです。私自身も非常に楽しみにしています。

高村

何かトラブルがあった時に、警察でも対応が難しいケースは多い。そうした場合に民間でできることが探偵なのかなと。
刑事ドラマが好きだったこともあって、そこまで警察官を目指すわけではなかったですが、“人助けになるなら”と思い、この業界に入りました。
実際、人の裏側や真実を見つけるのは非常に面白い仕事ですよね。

山田

私の場合は、昔から人の行動を調べることが好きで、特殊機材や電子機器に興味がありました。それで探偵業界の求人を見つけて飛び込んだんです。
最初は警察のように権限があると思っていたら、実際は尾行や張り込みなど地道な作業の連続で、“根気と根性”が大事な仕事だと痛感しました。

高村

自分がこの業界に入ったのは探偵業法がない時代でした。誰でも探偵を名乗れる状態だったんですよ。
プライバシー保護なんて意識はなく、依頼者の弱みを悪用する悪徳業者も多かったですね。私の場合は健全に調査をする会社に入れたのが救いでしたが、当時の業界は本当に“やりたい放題”でした。
探偵業法が成立したことで、違法な調査手法に制限がかかり、悪質な業者は業績が落ちていったり、自然と消えていったり。
結果的に今は、お客様にとって安心して依頼しやすい環境になってきたんじゃないでしょうか。

山田

確かに探偵業法の施行当初は、“これで業界が良くなる”と期待感がありましたね。もちろん、違法な調査をしていた会社はやりにくくなり、経営が成り立たなくなったところもあったでしょうね。
悪質な業者の淘汰は進みましたが、今もコンプライアンス意識の低い業者はゼロじゃないと思います。そこを改善するにはまだ課題がありますね。

対談風景001

高村

コロナ禍は先が見えない不安もありましたが、当時はとにかく目の前にあることをしっかりやらなきゃいけないという思いで取り組んでいました。
マスクが入手困難で高額になっても調達する、飛沫防止板を設置するなど、お客様と社員の安全を確保しながら業務を継続していました。
コロナ禍で分かったのは、探偵業は景気に左右されにくいという点です。浮気や社内のトラブルって社会情勢とは関係なく起こるものなので、そこは強みでもあると思います。

山田

在宅勤務が増えたことで、パートナーの浮気に気づくケースが出てきたのは事実ですね。
契約の仕方や調査方法にも変化がありました。人の動き方が変われば、それに合わせた調査手法が必要です。
ただ、そういう新しい局面に対応することも探偵業のやりがいだと感じます。

山田

コロナ禍で新たなニーズが生まれた一方で、まだ、優良な業者について浸透していないと感じます。悩んでいる方は“どに頼めばいいか分からない”状態からスタートするので、やはり悪質な業者に当たるリスクは常にあると思います。
ネット広告やホームページだけでは見極めが難しいんですよね。言った者勝ちみたいなところもあって、そこは業界として何とかしたい部分です。

高村

我々の業界は透明性が低いというか、見えづらいところがありますからね。コンプライアンスを重視している業者ばかりではないのが現状。
協会の活動や情報発信を通じて“良い業者を選ぶ基準”をもっと明確にしていきたいですね。

高村

最終的な目標としてはライセンス制度があるといいですよね。
探偵業に携わる以上、一定の知識や倫理観をクリアした人だけが業務できるようになれば、消費者側も安心でしょう。業界の信頼性も上がりますし、悪い業者は自然と排除されると思います。

山田

ライセンスがある探偵社なら安心、ない探偵社には依頼しない、という住み分けができるのが理想ですよね。
初めての制度を作るのは大変だと思いますが、業界全体で声を上げていけば不可能じゃないはず。私たちも同じ考えを持つ仲間と協力しながら進めたいです。

山田

まだまだ成熟していない業界だからこそ、私たちが力を合わせればいろいろ変えられる可能性があります。
お客様が本当に必要としているサービスを追求し続けることで、世間のイメージも変わっていくのではないかと思います。

高村

探偵業は人助けであり、社会貢献にもつながる仕事です。会社が成長すれば社員も幸せになるし、依頼者の悩みも解決できて、結果的に社会に役立てる。
ライセンス制度の実現や教育の充実など、やるべきことはまだまだあるので、業界全体で前に進んでいきたいですね。

山田

探偵業というと浮気・不倫のイメージが強いのですが、当社の場合は個人の信用調査や身元調査、人探し(行方調査)といったご依頼も多いです。
最近は特に身元の確認や、人探しの依頼が増えてきましたね。

高村

当社では、調査の7割〜8割ほどが浮気・不倫調査といった“貞操”に関わる案件です。
しかしそれ以外にも、家出や行方不明者の捜索に関する調査依頼が増えています。人命に関わる非常に大切なケースもあるため、そこは力を入れて取り組んでいます。
最近では、マッチングアプリで出会った相手に騙されてしまい、お金を取られたとか、ストーカー被害に遭っているといったご相談も多く見受けられます。
ただ、探偵業法の関係で、業者として対応できる範囲とできない範囲があるので、その線引きが難しいところでもありますね。

山田

尾行や張り込みといった“行動調査”は、探偵業の王道です。しかし、内偵調査はもう少し踏み込んだ“聞き込み”や“潜入”といった手段を用いる調査で、相手に直接接触しながら情報を得ることも多いんですよ。
ターゲットとのやり取りの中でどのように立ち回るか、想定問答を何パターンも用意しておくなど、かなり頭を使うのが特徴ですね。

高村

内偵調査は相手との距離感を考えながら、どう質問すれば答えにたどり着けるのかを組み立てる必要があります。
そのため、探偵としては“自分がどの立場で接するか”をきっちり設定し、自然に振る舞わないといけません。いきなり『探偵です、教えてください』と言っても、正直教えてはもらえませんからね。

山田

そうですね。設定に沿って自然に振る舞えば、何気ない会話から、相手が気を緩めてポロっと話してしまう情報もあります。
ただ、当然“嘘”の設定は慎重に扱わないといけない。あくまでも違法や不当なやり方にならない範囲で、相手に不快感を与えない工夫が大切ですよね。

山田

私たちの場合、社内で部門ごとに研修制度を設けています。相談員、調査員、総合職、管理職など、役割によって必要な知識やスキルが違うからです。
研修を通じて各々の能力を底上げすることで、結果的にお客様へのサービス向上につながっています。

高村

私たちは埼玉で協会を立ち上げていて、探偵学校のような形ではないものの、新人たちのために定期的に研修を行います。
さらに、運転技術や尾行技術、撮影技術といったスキルを競う『調査員の大会』なども企画しているんです。これによって、社員同士が切磋琢磨できますし、それぞれの実力を可視化できるメリットがあります。

山田

やはり日々の社内研修による積み重ねは大きいですね、外部の業界団体が主催する年一回の研修だけでなく。
探偵業はチームワークが重要なので、部署同士の連携をしっかり図ることで、総合的にクオリティを上げていくことができるんです。

対談風景002

山田

探偵業界において、最初の窓口対応も重要ですね。まずは相談者が「話しやすい」と感じるかどうか。そこがスタートだと思っています。
浮気・不倫など、プライベートな悩みを抱えている方は特に、勇気を出して探偵に相談しているんです。その一歩を丁寧に受け止めてあげるだけで大きく印象が変わります。

高村

特に探偵に依頼するというのは、一生に一度あるかないかの出来事ですよね。
そんなタイミングで勇気を振り絞って問い合わせをしてくれたのに、雑な対応をされたら『もう探偵なんて二度と使いたくない』と思われても仕方がありません。
やはり最初の電話・受付が全てを左右します。

山田

そうですね。
他社と見積もりを比較した中で「こっちの対応が良かったから戻ってきた」とおっしゃっていただける場合も多いです。

高村

調査後の依頼者へのアフターフォローも大切ですね。調査期間中、依頼者は不安を抱えています。
浮気調査であれば精神的につらい時期ですし、行方調査であれば命に関わる問題です。
そこで私たちアドバイザーやカウンセラーが随時ケアを行い、気持ちを支えていきます。

山田

私たちができるのはあくまで情報を集めるところまでです。
しかし、その情報を活用して問題を解決するためのアドバイスをすることが、アフターフォローとして重要だと考えています。

高村

調査員は職人気質が強く、結果を出すことにこだわります。それ自体は素晴らしいのですが、依頼者の心理状態まで気が回らないこともある。
だからこそ、アドバイザーやカウンセラーの存在は欠かせないんです。

山田

探偵業はややもすると調査員のスキルが注目されがちですが、企業として大きく発展するには一人ひとりの方向性を統一していかなくてはなりません。
そのためには、教育と研修は欠かせないですね。

高村

私も全く同感です。会社というのは社長一人で動かすものではなく、社員みんなで一つの目標に向かうもの。
だからこそ、皆が働きやすい環境づくり、組織力の維持向上が大切だと思います。そのために研修を通じて技能を磨き合ったり、目標を共有し合ったりすることは、有意義だと感じています。

山田

もちろん、経営者として孤独を感じることもありますよね。やはり社長というのは、最終的には一人で意思決定しなくてはいけない立場です。
ただ、だからこそ社員やお客様、業界の方々に“支えられている”と実感しますし、人のおかげで今の自分があると思います。
その感謝の気持ちを忘れずに、これからも組織を育てていきたいですね。

高村

私も同じで、社員がいるから会社が成り立っていると考えています。
私ができることは全力でやるし、私にできない部分は社員みんなに協力をお願いしながら、一緒に高みを目指していきたいです。