モラルハラスメント(モラハラ)は家庭内暴力(DV)の一種です。
直接的な暴力がないものの、言葉や態度で相手を追い詰めるので、第三者からわかりにくく、被害者もDVを受けている自覚をもちにくいと言われています。
近年、モラハラ夫の精神的DVに悩む女性が増えています。その被害は女性だけではありません。たとえば妻からのモラハラを受けている男性もいるのです。
この記事ではモラハラ夫・妻の特徴をチェックリストにまとめました。
また、家庭内でできるモラハラ対処法について紹介します。
男女共通で通じるポイントとなるので、「もしかしてモラハラかも?」と不安を抱いている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
モラハラ夫、妻の特徴チェックリスト

配偶者にモラハラを受けている被害者は、その被害が日常化しているためモラハラ被害を認識しにくいといわれています。
そのうえ、外での人付き合いに問題がなく、家庭という密室空間でモラハラを発揮する加害者も珍しくはありません。
まずはモラハラの特徴をチェックリスト形式でまとめたので、あなたの夫、妻の行為がモラハラにあたるのか確認してみましょう。
【モラハラチェックリスト】被害事例を紹介!

- 家にいるとき、外にいるときの二面性がある
- 理想、プライドが高い
- 自分は特別な存在という意識が垣間見れる
- 自慢話が多い
- ちょっとしたことで不機嫌になる(空腹など)
- 口先ばかりで行動が伴っていない
- パートナーより優位でありたい
- パートナーの予定、都合を考えない
- 思い通りにいかないと逆上する
- パートナーの成功を喜べない
- 自分に非があっても、謝れない
- パートナーの価値観、考え方、友人を否定する
- パートナーを非難する言動が多い
- 金銭的な束縛がある
あなたの夫、妻は何項目当てはまりましたか?
当てはまる項目が多ければ多いほど、モラハラである危険性が高いです。
また、あなたが着目する点で最も大事なことは、被害を受けているあなたの心がどういう状態なのかということです。
モラハラ被害を受けている真っ只中では、「相手の言っていることが正しい」と錯覚してしまうので、相手の『問題点』に気がつきにくいのです。
- 夫(または妻)の帰宅時間になると、そわそわして落ち着かない。
- いつも相手の言動が気になり、顔色を伺ってしまう
など、モラハラの被害を認識できない方は、自分の心の状態を再確認してみましょう。
- 相手と共有する時間が苦痛
- いつも恐怖心を抱いている
あなたの心理状態が上記のようであれば、あなたはモラハラ被害を受けている可能性が高いと言えます。
「お前が悪い」「文句があるなら、俺と同じだけ稼いでこい」「私の機嫌を損ねるあなたが無能なんだ」
このような相手に責任転換したり、自分と優越をつけるような発言をしたりするパートナーは、モラハラであると認識して間違いないでしょう。
家庭内で起きるモラハラを対処する方法は?

残念ながら、モラハラ加害者の性格をあなた次第で変えることはできません。
しかしモラハラ加害者は被害者の心をコントロールして、自分の思い通りにするため、モラハラを振るうのです。あなたがモラハラに対して、過剰反応しないことがいちばんの対処法となります。
けれど、日常的に繰り返されるモラハラに対して『反応しない』ようにするためには、かなりの精神力が強いられますよね…。
できれば、相談機関でモラハラ被害を相談してみたり、離婚に向けて自立できる準備をこっそり進めたりするなど。こういった対処法がいちばん現実的です。
反応しないよう夫婦生活を送って、モラハラに対処することはできますが、あなたが我慢を強いられることになりますよね。
モラハラ加害者の本質を改善するのは、ほぼ不可能だということを認識して
- 物理的な距離をとれるよう、離婚を検討する
- 反応しないメンタルを養う
この2点で対処しましょう。
モラハラが原因で離婚はできるの?

もちろんモラハラが原因で離婚することはできます。
ただ、モラハラ加害者は執着心、依存心ともに強く、離婚を切り出しても応じてくれないケースがほとんど。離婚調停で離婚にむけて話合う必要が出てくるでしょう。
ここで厄介となるのが、モラハラを受けた証拠を提出できるかどうかです。
モラハラはDVとは異なり、目に見える暴力がないため、なかなか被害の証拠を集めにくいのも特徴のひとつ。
もしもモラハラが原因で離婚を検討しているのであれば、以下のようなものを証拠品として集めましょう。
- 暴言を録音したもの
- モラハラ被害の記録(日記やメモ)
- 暴言、ものにあたる姿を録画する
- LINE、手紙のやりとり
「自分一人ではモラハラの証拠を集められない」という方は、探偵事務所で『嫌がらせ調査』を依頼するのもひとつの手段です。
探偵事務所で、離婚へ向けた調査や証拠集めを依頼するケースも多いので、専門的な知識から離婚に有利となる証拠を集められる可能性があります。
まとめ
モラハラ被害を受けているときは「自分が悪いから、相手が怒るんだ…」と思ってしまいがちですが、悪いのはあなたではなく、言葉や態度であなたを支配しようとする相手だということを忘れないでください。
モラハラ被害を回避するためには、まずあなた自身が被害者意識をもつことが重要です。そして相手が態度を改めることより、相手と物理的な距離をとるために必要なものを考えてみましょう。
あなたが夫、妻からのモラハラを回避し、あなたらしい日常を取り戻せるよう、心から願っています。