ペットが突然いなくなると、強い不安と焦りに襲われるものです。「どこを探せばいいのか」「いつまで自力で探すべきか」と迷う方も少なくありません。
ペットの捜索は、初動の対応や探し方によって結果が大きく変わります。いなくなったと分かった時点で近所を探し、早急に動物愛護センターなどの窓口に連絡しましょう。
本記事では、ペットが失踪した際の正しい捜索方法から、自力で探すコツ、見つからない場合に考えられる理由などを解説します。また、専門家に依頼すべき判断基準についても紹介します。
- ペット失踪時の初動対応と自力捜索の方法
- ペットが見つからない主な理由
- ペット捜索を専門家に相談する判断基準
ペットがいなくなった直後にとるべき初動対応

ペットがいなくなったと気づいた直後の行動は、その後の捜索結果を大きく左右します。特に失踪から24時間以内は、行動範囲が比較的限定されている可能性が高いため、初動の対応が重要です。焦ってやみくもに探すのではなく、順序立てて行動しましょう。
まず行うべきは、ペットが最後にいた場所の周辺を重点的に確認することです。室内であれば、家具の隙間や押し入れ、天井裏など、人が見落としやすい場所を丁寧に探します。屋外に出た可能性がある場合は、自宅周辺を中心に、声をかけながら静かに探すことが効果的です。
次に重要なのが、現場の状況をむやみに変えないことです。ペットのにおいや足跡が残っている可能性があるため、掃除や片付けは控えましょう。首輪やベッド、トイレ用品など、においが付いた物はそのまま残しておくことで、後の捜索に役立つ場合があります。
あわせて、家族や同居人にも状況を共有し、行動を分担します。一人で探すよりも複数人で役割を分けた方が、短時間で広い範囲を確認できます。外出の予定や直前の様子など、些細な情報も整理しておくと、行動範囲の推測に役立ちます。
時間が経過する前に、動物病院や保健所、自治体の窓口へ連絡することも欠かせません。保護されたペットが届けられるケースは多く、早期に情報を伝えることで発見につながる可能性が高まります。初動の段階でこれらの対応を行うことが、捜索を成功させる大きなポイントです。
ペットの捜索方法
上述のとおり、いなくなったペットは早い段階で、順序立てて捜索することが重要です。やみくもに探すのではなく、「自宅周辺の確認」「公的・民間窓口への連絡」「情報拡散」の3つを並行して進めましょう。
ペットの捜索方法について、具体的に説明します。
まずは近所を探す
まずは自宅周辺の捜索から始めましょう。失踪直後のペットの多くは、まだ遠くに移動しておらず、行動範囲の中に潜んでいるケースが少なくありません。物陰や車の下、植え込みなど、静かで身を隠せる場所を中心に探しましょう。
ペットに声をかける際は、落ち着いた声で、できるだけ普段のトーンを意識して名前を呼びましょう。大声で叫ぶと、ペットが驚いて逃げてしまうケースがあります。
自宅周辺の捜索と並行して、近所の知り合いやお店の人などに、下記の情報とともに、ペットが失踪したことを伝えておきましょう。発見した際に連絡をしてもらえる、または保護してもらえるかもしれません。
- ペットの種類(犬種・猫種など)
- 名前
- 外見の特徴(毛色・目の色・体格など)
- 性格の特徴(臆病・攻撃的など)
- 連絡先
ペットの写真を見せると、より特徴を伝えやすいでしょう。
動物関連の窓口に連絡する

保健所、動物愛護センター、動物病院などには、保護されたペットが届けられることがあります。環境省自然環境局によると、令和5年度に収容された所有者不明の犬・猫は3万3,9880匹で、そのうち7,607匹のペットが飼い主に返還されています。(※1)
失踪したペットが保護された際すぐに連絡が来るように、失踪した当日中に連絡し、特徴や写真を伝えておくことが大切です。マイクロチップを装着している場合は、登録情報が最新かも確認しておきましょう。連絡が遅れると、照合の機会を逃す可能性があります。
また、保護の連絡があった場合は早急に迎えに行きましょう。保護先が動物愛護センターの場合、収容期間を過ぎたペットは譲渡や殺処分されてしまう可能性があります。
連絡先がわからない場合は、環境省のHPにある収容動物検索情報サイトを確認しましょう。全国の収容動物に関する自治体のサイトのリンク付きで掲載されています。
警察に届け出を出す
ペットの失踪は、最寄りの警察署や交番にも届け出が可能です。遺失物として扱われ、保護情報が共有されることがあります。特に連れ去りの可能性が少しでもある場合は、早めに相談しておくことで、防犯カメラ映像の確認などにつながるケースもあります。
届け出をする際は、ペットの写真も必ず持参しましょう。
SNS・サイト・掲示板で情報共有をする
webサイトの掲示板、X、Instagram、Facebookなどに投稿することで、大切なペットが迷子になっていると発信することも有効です。
名前、全身写真、失踪場所、日時、特徴を簡潔にまとめ、拡散しやすい形で投稿しましょう。
ただし、個人情報の掲載は、トラブルにつながるリスクもあるため要注意です。連絡先を限定するなど、対応できる体制を整えておきましょう。
チラシやポスターで情報を求める
チラシを配ったり、ポスターを貼るのも効果的です。実行する際は迷惑にならないよう、以下に注意しましょう。
- チラシ投函:居住者や管理者がポスティングを禁止していないか確認する
- ポスター貼り:自治体に連絡してポスターを貼っても良い場所を教えてもらう
金銭トラブルを避けるため、チラシやポスターに謝礼について掲載するのは避けましょう。
【種類別】自力で捜索するコツ

ペットの捜索では、種類ごとの習性や行動範囲を理解することが重要です。同じ場所からいなくなっても、犬と猫、鳥では移動距離や隠れやすい場所が大きく異なります。特徴に合わせた探し方をすることで、発見につながる可能性が高まります。
犬の行動範囲と探し方
犬は行動範囲が広く、興味がある方に進み続けてしまう傾向があります。あっという間に遠くへ行ってしまうため、いなくなったことに気づいたら、迅速に対応しましょう。
犬が脱走する主な原因は、好奇心や散歩不足、発情期などです。また、ハーネスやリードの緩み、ゲートやフェンスが施錠されていなかったなど、飼い主側の過失が原因の場合もあります。
人懐こい犬の場合、第三者に保護されているケースも多いため、周辺住民への声掛けや張り紙が有効です。一方で警戒心が強い犬の場合、人が近づくと逃げてしまうため、保護が難航するケースも少なくありません。臆病な犬は、人目を避けて物陰に隠れていることがあります。
| 犬が隠れやすい場所 | その理由 |
|---|---|
| ・公園 ・空き地の茂み | 人目につきにくく犬が落ち着ける |
| ・空き家 ・建物の隙間 | 雨風をしのげるて犬が安心できる |
| ・物置や倉庫 | 狭く静かな環境で小型犬も安心できる |
| ・トンネルや地下道 | 侵入が容易で静かに過ごせる |
| ・河岸 | 給水や暑さしのぎになる |
犬を捜索する際は、大声で叫ばずに、ゆっくりと少し高めのトーンで名前を呼びましょう。また、愛犬が好きなおやつやおもちゃを出しながら声をかけると、犬が反応しやすくなるケースもあります。
猫が隠れやすい場所と特徴
脱走したばかりの猫は自宅近辺に潜伏しているケースが多いようです。床下、物置、車のエンジンルームなど、狭く暗い場所を好む傾向があります。
猫が脱走する主な原因は、ストレスや好奇心、発情期、縄張り争いのほか、大きな音への恐怖心で逃げ出してしまうこともあります。また、高齢猫の場合、認知症で帰り道がわからなくなってしまうケースも散見されます。玄関先に匂い付きの猫砂を設置する、猫が戻れる入口を開けておくなど、捜索と並行して猫が自分から帰りやすい環境を整えておきましょう。
迷い猫は普段よりも警戒心が強くなっているため、名前を呼んでも出てこないことが多いでしょう。そのため、時間帯を変えながら慎重に探すことが大切です。
猫の捜索は、夏は早朝・夜間の活動時間、冬は暖かい昼間の日向ぼっこの時間に行うのもおすすめです。また、外に出て警戒心が高まっている猫は、無理に近づくと逃げてしまいます。犬同様、大声で叫んだり、走って追いかけたりするのは厳禁です。捕獲器の利用を検討するなど、猫の様子に合わせた対応をしましょう。
| 猫が隠れやすい場所 | その理由 |
|---|---|
| ・屋根や塀の上 ・ベランダ ・非常階段 ・立体駐車場 | 周囲を警戒しながら安全を確保できる |
| ・側溝 ・物置 ・室外機の裏排水溝の中 | 狭く暗い場所を安全と認識する習性がある |
| ・天井裏 ・軒下 | 人が入りにくく完全に身を隠せる |
| ・草むらや植え込み | 獲物・外敵を警戒し身を潜める |
| ・近隣の倉庫 ・廃屋や空き家 | 人目につかず、長時間留まりやすい |
| ・屋根付き駐車場 ・車両の下 | 雨風を防げ、エンジンの余熱で暖かい |
猫は半径100〜300m圏内に留まるケースが多いため、近隣の“見えない場所”を重点的に探すのが有効です。「こんな狭い場所に?」というところにも隠れられるため、懐中電灯で照らしながら探してみるのも良いでしょう。
鳥の移動距離と目撃情報の集め方

鳥は風に流されて想定以上に遠くまで移動する可能性があります。失踪場所から直線的に広がる範囲を意識し、早い段階で情報を拡散することが重要です。
SNSや迷子鳥専用の掲示板を活用し、写真と特徴を明確に伝えましょう。鳴き声や種類によっては、同好者からの目撃情報が集まることもあります。
鳥が脱走する主な原因は、好奇心やストレス、パニックなどです。探す際の声かけはあくまで優しく、落ち着いたトーンを意識してください。鳥が自発的に戻って来た場合を考えて、鳥かごにエサを入れて外に出しておくとよいでしょう。また、捜索は明るいうちに行うことがポイントです。
| 鳥が隠れやすい場所 | その理由 |
|---|---|
| ・枝葉 | 外敵から身を守れる |
| ・他人の肩 | 人懐っこい鳥の場合 |
| ・花壇 | 低い位置が好きな鳥の場合 |
| ・電線 | 鳥が周囲を見わたせる |
| ・商業施設の屋上 | 風通しが良い |
鳥の捜索は犬や猫に比べて難易度が高いため、鳥の習性をよく理解している専門家に依頼することも視野に入れておきましょう。
亀の意外な移動ルートと特性
亀は動きが遅い印象がありますが、草むらや水路を伝って意外な距離を移動することがあります。特に雨のあとは行動範囲が広がるため注意が必要です。
亀が脱走するタイミングや原因には、水槽の清掃中や日光浴中の脱走、水質への不満などがあります。水槽のふたを押し上げて脱走することもあるため、水槽や水質の管理を徹底することが大切です。また、4~7月の繁殖期は亀の行動が活発になるため、脱走リスクも高まります。
| 亀が隠れやすい場所 | 青の理由 |
|---|---|
| ・家具やカーテンの下 | 暗い場所に潜む |
| ・土の中 | リクガメ、クサガメは土に潜る |
| ・車の下 | 涼しいため |
| ・池や小川 | 水を求める習性がある |
| ・庭の落ち葉の下 | 身を隠すため |
亀の捜索は、近隣の庭や側溝、公園の池などを中心に、目線を低くして探すことがポイントです。大きな音を立てずにできるだけ静かに探しましょう。近所の庭に潜んでいることもあるため、近隣住人に知らせておくと発見の確率が上がります。
また、家の中に潜んでいる可能性も考え、むやみに家具を動かして傷つけてしまうことのないよう注意が必要です。
小動物(ハムスター・フェレットなど)の場合
ハムスターやフェレットなどの小動物は、体が小さく狭い場所に入り込みやすい特徴があります。慌てて脱走した際、ケージや遊び場の隙間から家具の裏、壁と床の隙間、ベッド下などに入り込み、外からは見えなくなることが多いです。また、フェレットは穴を好む習性があり、布団や衣類の間にもぐることがあります。これらは狭くて安心できる場所を本能的に選んでいるためです。
| 小動物が隠れやすい場所 | その理由 |
|---|---|
| ・家具の裏や下 | 外から見えず安心感がある |
| ・壁と床の隙間 | 体が小さく入り込みやすい |
| ・ベッドやソファの下 | 暗く狭い空間で落ち着ける |
| ・衣類や布団の間 | 柔らかく囲まれた安心空間 |
| ・物置の箱や段ボール内部 | 本能的に“巣”と認識しやすい |
| ・草むらや植え込み | 天然の隠れ家・捕食者から隠れやすい |
屋外に出てしまった場合でも、草むらや物陰、小さな隙間に入り込む傾向があり、捕食リスクが高まる前に早急に探すことが重要です。飼い主が気づきにくい場所を想定し、低い目線で丁寧に探索することが発見の鍵になります。
ペットが見つからない場合に考えられる主な原因
いくら探してもペットが見つからない場合は、単なる偶然ではなく、いくつかの典型的な要因が考えられます。捜索を長期化させないためには、「なぜ見つからないのか」を冷静に切り分け、状況に応じた対応へ切り替えることが重要です。
探偵などの専門家にペット探しを依頼するのもひとつの方法でしょう。
近隣住民や第三者に保護されている

人懐っこい性格の犬や猫の場合、近隣住民や通行人に保護されているケースは珍しくありません。首輪が外れていたり、迷子札が付いていないと、保護した側が飼い主を特定できず、そのまま飼育している可能性もあります。高価なペット、人気の品種の場合も保護者が自分のペットとして飼い始めてしまうケースがあります。
また、警察や動物愛護センターに届け出がされていないことも多く、情報が行き届かない点が発見を遅らせる要因となります。
立ち入りにくい場所へ迷い込んでいる
猫や小動物は、天井裏・床下・倉庫・排水溝周辺など、人の目が届きにくい場所に入り込む習性があります。恐怖や環境変化によるストレスから身を潜め、そのまま動けなくなっているケースも考えられます。この場合、声掛けだけでは反応しないことが多く、行動特性を踏まえた捜索が必要です。
想定以上に遠方まで移動している
一般的にペットは自宅周辺に留まる傾向がありますが、雷や工事音、追いかけられた経験などをきっかけに、想定以上に遠方へ移動してしまうこともあります。連絡した動物保護センターの管轄エリアを出ているケースもあるため、複数の動物保護センターに連絡をしてみましょう。
連れ去り・第三者が関与している
外見が特徴的、血統書付き、希少性が高いペットの場合、悪意をもって連れ去られるケースも否定できません。SNSや掲示板に情報を出しても反応が一切ない、目撃情報が極端に少ない場合は、第三者が関与している可能性を視野に入れる必要があります。この場合、個人での対応には限界があり、専門的な調査が有効となることもあります。
ペット捜索を探偵に相談すべき判断ラインとは
ペットがいなくなった際、多くの飼い主は「もう少し自分で探してみよう」と考えます。それ自体は自然な判断ですが、状況によっては早めに第三者の力を借りたほうが、結果的に発見につながるケースもあります。
捜索から数日経っても有力な情報が一切ない場合

チラシ配布やSNS投稿、近隣への聞き込みを行っても、目撃情報や保護情報が全く集まらない場合は注意が必要です。特に屋外に出た可能性が高い場合、時間の経過とともに移動距離が広がり、個人での捜索が難しくなります。発見率を下げないためにも、この段階で捜索方法を見直しましょう。
連れ去りや人為的関与の可能性が否定できないとき
防犯カメラに不審な人物が映っていた、ペットが人懐っこい、希少性が高いなどの条件が重なる場合、第三者の関与を視野に入れる必要があります。
このケースでは、感情的に動くよりも、客観的な情報整理や周辺調査が重要です。専門的な視点を入れることで、状況が整理されやすくなります。
飼い主が心身ともに限界を感じている場合
捜索が長引くと睡眠不足や精神的な疲労が蓄積します。冷静な判断が難しくなった状態では、情報の見落としや誤った行動につながる恐れもあります。
誰かに任せることは「諦め」ではなく、状況を前に進める選択肢の一つです。
ペット探偵を依頼するメリット・費用

ここでは、探偵に依頼を検討する際の判断材料として、メリット・具体的な捜索内容・費用の目安を整理します。
探偵に依頼するメリット
探偵にペット捜索を依頼する最大のメリットは、捜索を感覚ではなく「情報と優先順位」で進められる点です。
飼い主自身が行う捜索は、どうしても思い込みや焦りが入りやすく、視野が狭くなりがちです。一方、第三者が入ることで、行動範囲の再設定や見落としやすいポイントの洗い出しが可能になります。
また、聞き込みや周辺確認を冷静に進められる点も特徴です。感情的になりやすい場面でも、客観的な立場で情報を整理できるため、捜索の質が安定します。
「探し続ける」こと自体が負担になっている場合、役割を分担することは現実的な選択肢といえます。
ペット探偵が行う主な捜索内容
ペット探偵の捜索は、まず失踪状況やペットの性格を整理したうえで、移動ルートや滞在しやすい場所を絞り込みます。近隣への聞き込み、防犯カメラの有無確認、目撃情報の精査などを組み合わせ、複数人で調査を進めるのが一般的です。
また、飼い主が気づいていない生活動線や時間帯に着目することで、新たな手がかりが見つかるケースもあります。情報を一度整理し直す点に、専門家を入れる意味があります。
探偵に依頼する費用相場
費用は捜索期間や内容、探偵事務所のプランや価格設定によって異なりますが、短期間の調査で数万円台から設定されているケースが多く見られます。
調査期間が長くなる、または広範囲に及ぶと、その分費用は高くなります。
多くの探偵事務所では、無料相談を行っており、事前に見積もりを提示するのが一般的です。複数の探偵事務所に相見積もりをとることで、費用感を把握できるでしょう。
重要なのは、費用だけで判断せず、調査内容と対応範囲を確認することです。
ペットがいなくなったら早急な判断と行動が大切
ペットがいなくなった場合、初動対応と捜索の視点が結果を左右します。近隣の確認や情報共有を行っても見つからないときは、保護・迷い込み・遠距離移動・人為的関与など、複数の可能性を整理することが重要です。
自力捜索には限界があるため、状況に応じて第三者の視点を取り入れることで、捜索が前に進む場合もあります。
大切なのは、感情に流されず、状況を冷静に判断することです。早い段階で専門的な視点を取り入れることが、ペットを無事に見つけるための一つの選択肢となります。
