部下との不倫にハマるのはなぜ?社内不倫の見破り方と未然に防ぐ方法とは?

頼りになる上司と、未熟だけれど一生懸命で可愛い部下とのロマンス。

ただの社内恋愛ならば祝福される組み合わせですが、どちらかが既婚ならお互いの立場や職を危うくする、許されざる行為です。しかしそれでもなぜ、社内不倫という泥沼にはまってしまう人が多いのでしょうか?

今回は部下と上司が不倫にハマってしまう理由とは?部下と不倫しているパートナーの見破り方、社内不倫を未然に防ぐ対処法を紹介していきます。

会社という生活に必要なお金を稼ぐ場で、なぜリスクを冒してしまう人が多いのか?そしてどうすれば、会社という目の届きにくい場所で、大切な家庭を守ることができるのか?ぜひパートナ―の心理を探りつつ、あなたの家庭を守る方法を探ってください。

部下と上司が不倫にハマる5つの理由

渋くて頼れる既婚男性に、新人の女性部下が恋心を抱いてアプローチ。できる既婚の女上司が、ちょっと抜けたところのある男性部下を好きになる…。

「不倫」を題材にした様々なエンタメで、出会いの定番となっている上司と部下。しかしなぜこれほどまでに部下と上司の不倫が、一般的な浮気の始まりとして人々に認識されているのでしょうか?

ここからは部下と上司で、不倫にハマってしまう理由を紐解きながら考えていきましょう。

部下との不倫にハマる理由①:接触時間が長いから

部下と上司が不倫関係に発展してしまう一番の原因は、共に過ごす時間がとても長いという点です。

例えば9時に出社、残業を含めて7時に退社といった企業なら、一日の約10時間余りを会社で過ごしており、もし不倫関係に陥ったのが直属の部下の場合は、睡眠時間を8時間、通勤時間1時間、昼休憩の1時間を計算に入れないとすると、

  • 部下と過ごす時間・・・約9時間
  • 家族と過ごす時間・・・約5時間

となり、「部下とは家族よりも長い時間を共に過ごしている」という結果になります。

このようにいくら仕事だからといっても、過ごす時間が長ければ長いほど、お互いに対して様々な感情を抱きやすくなり、結果的に仕事以外の話をする機会も増え、お互いの気持ちが高まり不倫に発展すると考えられます。

部下との不倫にハマる理由②:共通の話題がつきないから

同じ職場に勤めていて、上司部下の関係となれば会社の愚痴や、仕事のことなど話題が尽きることはありません。

例えば家庭内で会社の専門的な話をしても、パートナーの反応がいまいち悪いと感じている場合、部下に同じ話をすると同じ会社に勤めているからこそ、お互いの苦労が分かり話がはずみ、そのことで「この人は自分を深く理解してくれている」と感じやすくなります。

この結果、「部下と話している方が楽しい」「この子の方が自分のことをわかってくれる」と感じてしまい、相手への好意が膨らんでいき、部下との不倫にのめり込んでしまう原因となります。

部下との不倫にハマる理由③:できる上司は魅力的に見えるから

好きになる人のタイプは、千差万別なものですが、実はドキッと胸がときめく場面や、キュンとしてしまう一面は多くの人で共通しています。

例えば、難しい仕事で頼りになる一面を目の当たりにした時、自分のミスで困っていた時にさりげなく助けてもらった時、仕事をするうえで部下のミスをフォローするのは上司にとって当たり前のことではありますが、こんな一面を見てしまうと、自然に相手に対して好意を抱くようになってしまうのです。

これは女性が男性に対して、守ってくれる人に好意を抱くという本能的な現象の一つです。

そしてこの「かっこいいな」「素敵だな」といった感情が一定値を超えてしまうと、「好きだなあ」「振り向いて欲しいなあ」といった感情に繋がり、相手が既婚であったとしてもアプローチをかけるといった結果に繋がってしまいます。

部下との不倫にハマる理由④:若い女性に魅力を感じてしまうから

また男性側から見ても、自分の妻より若い女性に好意を向けられるのは「困ったな」と感じつつ、多かれ少なかれ優越感を抱きやすいものです。家庭を持ち、会社に勤めているからこそ、一定の年齢になると積極的に出会いを求めない限り、異性と出会う機会は誰もが年々減ってしまいます。

そんな中、部下とはいえ自分に対して好意を持ってくれる異性がいるということは、それだけで非常に強い誘惑となってしまうのです。また不倫をするしないに関わらず、若い女性から人気だということは、未だに男性上司にとってはステータスの一つという現象も不倫が起こる要因となっています。

部下との不倫にハマる理由⑤:お酒の席で一緒になることが多いから

部下と上司が不倫に陥りやすくハマりやすい最後の理由は、お酒の席で同席することが多いという点です。仕事をしていると、新人歓迎会や忘年会、プロジェクトがひと段落すれば打ち上げなど、たびたびお酒を飲む機会が巡ってきます。

こうした時、お酒に酔った後輩を家まで送るはずが、誘われてしまい誘惑に負けてしまった。お酒の席で上司の弱い一面にくらりときて、つい慰めようと体を許してしまった。普通であれば理性で自分の行動を抑制できたはずなのに、お酒が入ることで、感情や理性のタガが外れ、一線を越えてしまいズルズルと不倫関係に陥るというケースが珍しくないのです。

仕事を円滑に進めるためにも、私的なことは一切話さない、異性の部下との接触時間は極力減らす、すべての飲み会を断る、というのは社会人として現実的ではありません。

こう考えていくと、上司と部下という関係は好意を抱きやすい環境かつ誘惑が多く、どちらかが好意を抱き理性のタガを外すと一気に不道徳な関係に陥りやすいといったことがみえてきます。</p>

部下と不倫するとどうなる?相手やパートナーを解雇(クビ)にできるの?

部下と不倫するとどうなる?相手やパートナーを解雇(クビ)にできるの?

パートナーが社内で不倫をしてしまった場合、関係を修復し仕事を続けていくなら、会社内で不倫相手と接点が残っているのは不安なものです。そこで不倫を理由に、会社に対して不倫相手の解雇を求めることはできるのでしょうか?またパートナーに制裁として会社を辞めてもらうことはできるのでしょうか?

部下と不倫でも解雇は現実的ではない

もし会社に社内不倫がバレたとしても、即刻解雇ということは困難です。これはあくまで不倫という行為は会社が管理するものではなく、本人同士のプライベートなことと判断されるためです。

また社内不倫で実際に会社内の業務に支障をきたしたとしても、現在の判例では社内不倫を理由とする解雇については、「不当解雇」として会社側が逆に訴えられてしまう可能性が高まります。

このように、不倫という私的な部分に干渉する形で会社が処分を下した場合、逆に会社側が訴えられれば現行法では負けてしまう可能性が高いといった点から、会社に対して監督責任を問い「懲戒解雇」を求めるのは、厳しいということを知っておきましょう。

以下は実際に「懲戒解雇」について、異議を申し立てた裁判で実際に「懲戒解雇」が相当とされた例と、不当とされ無効になった判例です。

実際に社内不倫で懲戒解雇になった例

  • 東京高裁昭和41年7月30日判決【事件番号:昭和40年(ネ)2496号】…妻子があるバスの運転手が未成年の女性車掌と不倫関係ののち妊娠・中絶させ退職に追い込んだ事例。

実際に懲戒解雇が妥当とされた事例は、非常に少ないうえ古い判例しかなく、また懲戒解雇が認められた背景には会社に対して多大な不利益をもたらしたと証明されなければいけないことがわかります。

社内不倫で懲戒解雇が無効となった例

  • 名古屋地方裁判昭和56年9月21日判決【事件番号:昭和54(ヨ)832号(参照:裁判所より)】…男性バススクール運転手が女性教習生と関係を持ち懲戒解雇となった事例
  • 旭川地裁平成元年12月27日判決【事件番号:昭和63年(ヨ)60号】…既婚男性と不倫関係になり、取引先にも影響が出た女性社員の懲戒解雇の事例

上記の2つの事例では、近隣からの噂や取引先にも知れるなど、大きく社内風紀を乱したとされましたが、会社に大きな損害を与えたとまでは言えない、ということで懲戒解雇までの処分は認められないという判決がでました。

このように判例を見ていくと、会社に対して多大な不利益を与えたことが証明されない限り、会社側が懲戒解雇を言い渡すのにはリスクが高いということが分かります。

懲戒解雇(クビ)以外に考えられる制裁とは?

会社内で最も重い処分の懲戒解雇は、会社にとってもリスクがあるということが分かったところで、社内不倫が判明した場合、会社ができる処分はどんなものがあるのでしょうか?

  • 処分なし
  • 口頭注意
  • 部署移動・降格
  • 減給
  • 出勤停止
  • 退職勧奨(退職勧告)

部下との不倫について、あくまで私的なことと割り切ってしまう職場も多く、この場合特に処分はされなかったり、上司による口頭での注意にとどまる場合もあります。また職場内での空気が悪くなるといった点で、どちらかまたは両方の部署移動や監督責任がある上司の降格といったことも考えられます。

この他には減給処分がありますが、労働基準法により最大で10%減が上限と決まっているため、実際にはそこまでのダメージがあるものではありません。この中で最も重い処分が退職勧奨ですが、これは懲戒解雇とは異なり、本人と会社が合意の上退職を勧めるもののため、あくまで本人に辞める意思がなければ退職に至ることはありません。

このように現行法や会社ができる対応を厳密にみていくと、部下と不倫してしまった場合、部下やパートナーに対して会社に処罰を期待するのは難しいという事実を読み取ることができます。

どうしても同じ職場で働くことが嫌な場合はどうする?

会社によって社内不倫に対しての処罰が一律ではなく、厳しい処罰を求めるのは現実的ではないとわかったところで、どうしても同じ職場で不倫した部下とパートナーが働くのが嫌な場合にやれることはないのでしょうか?

一つの方法として、「不貞行為の慰謝料の支払いを許す代わりに、自主退社する」といった和解案をまとめる方法があります。特にパートナーが上司で、部下と不倫した場合、不貞行為の慰謝料が50万~300万円が相場とすると、入社して間もない部下には支払いに困るといったケースが少なくありません。

このため自主退社することで、慰謝料請求を免れるという和解案を提案すれば、不倫相手としても承諾を得やすいのです。ただいくら和解案を交わしたとしても、相手が一向に自主退社しない場合でも、法律上では強制的に退社させることはできないという点はしっかり把握しておきましょう。

部下との不倫を見破りたい!社内不倫をする男女の変化とは

部下との不倫を見破りたい!社内不倫をする男女の変化とは

部下と不倫している場合、夫や妻にはどんな変化が現れるのでしょうか?以下は、社内不倫をしている夫や妻に家庭で現れる変化の一覧です。

  • 出社や残業について愚痴や文句が減った
  • スマホを手放さなくなった
  • 急に出張や残業、飲み会などが増えた
  • 急に髪型、ひげ、服装、化粧などに変化があった
  • 配偶者に対して関心や話題が減った
  • 職場関係の話をしなくなった、または以前より急に増えた
  • 夫婦の営みの頻度が減った

男女ともに、部下と不倫をしている場合は、会社に行くことや残業に対してポジティブな変化がみられること、そして逆に夫婦間の会話や営みには関心が減少する傾向がみられます。

他にも休日出勤や残業が急に増え、それについて文句がないだけでなく、給料明細を見ると残業時間や休日出勤の時間数が合わないといった場合は、かなり怪しいといえるでしょう。

また社内不倫だけでなく一般的な不倫の変化として、身だしなみやスマホ、夫婦の営みについて急な変化があった場合は要注意です。以下は浮気をしている女性のサインをまとめたものです。男性にも通じるものが多いため、気になる変化がある場合は合わせて読んでみてください。

部下との不倫を未然に防ぐ4つの方法

それでは、パートナーが大切だからこそ、部下との不倫を未然に防ぐために、できることはないのでしょうか?以下は部下との不倫を未然に防ぐための対処法をまとめました。

部下との不倫を未然に防ぐ方法①:飲み会などのルールを決める

もしパートナーが誘惑に弱い人だったり、流されやすい傾向があると感じる場合は、飲み会でのルールを事前に決めておきましょう。

部下と上司という関係だからこそ、歓送迎会や新年会、プロジェクトの打ち上げといった節目節目にお酒の席を共にするため、飲み会でのルールの取り決めは、この時の間違いを減らす効果を期待できます。

例えば、飲んだら必ず日をまたがずに帰る。飲み会が終わったら一度LINEする。深酒してしまった時は、必ず迎えに来てほしいと連絡を入れる。など、少しあなた自身の負担が増えるかもしれませんが、お酒の勢いで不貞を働き家庭が壊れてしまうことを考えればやすいものです。

あくまで心配だからといったスタンスを守りつつ、お酒の勢いで…という不倫を防げるようにしておきましょう。

部下との不倫を未然に防ぐ方法②:会社の話を積極的に聞く

最近の仕事の調子はどう?最近疲れているみたいだけど、愚痴ならいつでも聞くよ!といった何気ない仕事の話を、家庭でできる環境を作っておきましょう。

部下と不倫している人の一部には「こんな話を妻や夫とできなくて…」「自分の気持ちを理解してくれるのが部下だけだった」といった、苦労や悩みを共有できたことによる高揚感で浮気をしてしまうといったケースがあります。

真面目な人ほど会社の悩みを家庭に持ち込むのはよくない、わかってもらえないから話したくない、と自分で抱え込んでしまいがちです。だからこそ、ぜひ何気ない会話で、会社の話ができる家庭環境を作り、仕事のガス抜きができるようにしておきましょう。

部下との不倫を未然に防ぐ方法③:もし不倫をしたらという話をしておく

部下との不倫だけでなく「浮気したらどうなるか?」という点を日ごろから相手に刷り込んでおくことは、なにかあった際に踏みとどまらせる最後の砦となります。例えば、

「もし不倫したら、絶対に許さない…。すぐに別れて一生恨むかな?」

「浮気したら慰謝料をむしり取られて全部終わりだって、なんでこの人はわからないんだろうね」

芸能人の不倫のニュースや浮気を題材にしたドラマなど、何気ない会話の中で「不貞行為は絶対に許さない」という強い意思表示をしておくことで、相手に「もしバレたら大変なことになる…」という認識を持たせ、誘惑が訪れた際に、踏みとどまらせる一助としましょう。

部下と不倫を未然に防ぐ方法④:位置情報確認アプリなどを入れてもらう

仕事上どうしてもお酒の席が多くなる、出張や残業が頻繁にあるといった場合は、パートナーに了承を得て位置情報確認アプリなどを入れてもらうことを検討してみましょう。

浮気調査といった面ではなく位置情報アプリは、災害時や緊急時にお互いの安否確認や位置情報を知らせてくれる有用なツールとして、小さなお子さんがいる家庭や、防災意識が高い家庭で導入の輪は広がっています。

また正当な理由を説明したにも関わらず、導入を頑なに嫌がる場合は、実際に不倫などに発展しているかはともかくとして、後ろ暗いところがあるのかなという判断材料のひとつにもなります。

以下の記事では、実際に浮気調査に使われるアプリについて詳細が書かれています。導入を検討しようか悩んでいる方は、ぜひ以下の記事も参考にしてみてください。

【まとめ】部下との不倫について疑惑をもったら

最近会社に嬉しそうに出勤するようになった、残業を嫌がらなくなった、出張が多くなった…。

会社という大義名分があるからこそ、本当に仕事なのかそれとも不倫なのか、見破る側からすると判断が難しいのが部下との不倫です。ただ会社内で不倫の疑惑があるからといって、すぐに会社に乗り込んでしまったり、会社に事実を告げることは得策とは言えません。

お金を稼ぐ職場という場所で、不貞行為を行いそれが会社や社内の人間にバレてしまえば懲戒解雇などにはならなくとも、その後会社に居づらくなったり出世が望めなくなるなど、再構築を望む場合でも慰謝料請求をする場合でも、相手の支払いの力に影響が出るため、あなたの将来にも悪影響を与えかねません。

だからこそ、もし不安なことがあれば、やみくもに行動してその場の勢いに任せるのではなく、自分や守るべき未来はなにかを考え、これから歩んでいく道のために慎重な行動をとってください。