パートナーの浮気が疑われる場合、確実な証拠収集をしておくことが大切です。浮気の証拠を収集しておけば、慰謝料請求や離婚の際に活用できます。
証拠収集にあたっては、浮気現場に張り込むのが一般的です。しかし、自力で張り込みをするとさまざまなリスクにつながりかねません。そのため、探偵への依頼を検討しましょう。
この記事では探偵による浮気調査の張り込みスキルや自分で行うリスクを解説します。
- 浮気調査の張り込みで必要なテクニック
- 自分で張り込みをするリスク
- 浮気調査を探偵に任せた方が良い理由
探偵が用いる浮気調査の張り込みテクニック
探偵が用いる浮気調査の張り込みテクニックとして以下が挙げられます。
- 徹底した事前準備
- カモフラージュ技術
- チームとの連携
- 撮影技術
上記のようなテクニックを駆使することで、探偵は対象者に気づかれずに浮気調査を進められます。
徹底した事前準備

浮気調査のプロである探偵は、無駄な張り込みを避けるため、勤務先や外泊歴、交通系IC履歴などを分析して行動を予測します。建物の出入口、死角、近隣店舗の営業時間を調べ、長時間いても怪しまれない立ち位置をシミュレーションするのも、成功のためのポイントです。
徹底した事前準備によって待機時間を短縮させ、調査日数とコストを圧縮します。
カモフラージュ技術
同じ場所に長くとどまると周囲に不審視されるため、探偵は新聞配達員や工事監督、喫煙者など周囲に溶け込む役割を設定します。車内張り込みでは、社名入りマグネットや工具箱で業務車両を装い、衣類も現場で着替えられるよう重ね着することも技術のひとつです。また、薄色サングラスやレンズ付きイヤホンを使い、存在感を薄めながら視線を確保します。
チームとの連携
張り込みと尾行は2〜3名で交代し、対象者が方向転換しても後続がカバーします。無線と暗号化チャットを併用するため声が漏れず、発覚リスクが低下します。GPS共有で車両班と徒歩班の位置を管理し、距離感を最適化することで移動の死角を作らないのも、探偵の技術です。チームによる連携は、単独調査より安全かつ効率的に調査を進められます。
調査員が増えると調査費用はかさむ恐れがある
探偵は複数の調査員で張り込みや尾行をするものの、調査案件が難しいとより多くの調査員が関わります。調査員が増えると人件費や車両費などの費用がかさむため、調査費用全体が高くなりかねません。
費用を抑えつつ調査を進めたいという場合は、調査対象者に関する情報を可能な限り多く伝えておくことがポイントです。
撮影技術

探偵が張り込みをするのは、対象者が浮気している証拠の収集が目的です。そのため、撮影技術にも力を注いでいます。
例えば、フルサイズセンサー搭載カメラと防振望遠レンズを使い、街灯だけの夜間でも鮮明な画像を得ます。また、ミラーレス機を無音設定にし外部モニターで構図を確認すれば、周囲にカメラを意識させません。
探偵に依頼した場合、高い技術によって撮影をするため、パートナーや浮気相手の顔がしっかりと写ります。また、撮影場所や撮影時間も分かる写真を撮るのも探偵の特徴です。
撮影場所が不明、撮影時間が分からないといった場合、証拠としての効力が弱くなってしまいます。探偵はいつどこで撮影したのか分かる証拠写真を提出してくれるため、慰謝料請求や離婚の際に活用できます。
自分で浮気調査の張り込みをするリスク
パートナーの浮気調査をする場合、探偵に依頼せず、自身で張り込みも可能です。しかし、自分で浮気調査の張り込みをする場合、以下のようなリスクにつながりかねません。
- 対象者にバレるリスク
- 法的トラブルに発展するリスク
- 精神的・肉体的負担の大きさ
対象者にバレるリスク
経験がない人が住宅前や職場近くで長時間待機すると、調査対象者にバレるリスクがあります。調査対象者にバレてしまうと、スマートフォンを初期化され、過去の行動履歴やメッセージが消える例も多く、以後の証拠収集が困難になります。さらに「尾行された」という不快感が恨みを生み、関係修復を試みても不信感が残りやすいでしょう。探偵は待機ポイントを複数用意し交替で視点を変えるため、露見する確率を抑えられます。
法的トラブルに発展するリスク
自分で張り込みをすると以下のような法的トラブルに発展しかねません。
- 張り込み中に写真を撮ろうと敷地へ足を踏み入れる
- 車を追跡して速度超過する
上記のような行為は住居侵入罪や道交法違反に問われる恐れがあります。さらに尾行や連続接近が行き過ぎるとストーカー規制法の対象になり、警告や逮捕のリスクさえ生じます。
一方、探偵は調査業法や個人情報保護法のガイドラインを熟知し、違法エリアに踏み込まずに証拠を取得します。訴訟で提出する報告書も、撮影日時と位置情報を改ざん防止ソフトで保全し、証拠能力を高める手順を踏んでいます。
探偵は張り込みや尾行が認められる
一般人による張り込みや尾行はストーカー規制法などに抵触しかねない一方、探偵による張り込み、尾行は抵触しない可能性があります。
探偵業の業務の適正化に関する法律(探偵業法)は、依頼者の権利利益を守りつつ調査を適正に行わせる目的で2007年に施行されました。営業開始前の届出や標識掲示、秘密保持を義務づける一方、第2条で「面接・聞込・張込み等の方法により情報を収集する業務」を探偵業と定義し、届出を済ませた業者が正当な目的で尾行や張り込みを行う行為自体は違法でないと明示しています。(※1)手続きを守るプロの張り込みはストーカー規制法などに抵触せず、裁判で通用する証拠取得が合法的に可能です。
精神的・肉体的負担の大きさ

深夜の車内でエンジンを切ったまま待機すると、冬は低体温症、夏は脱水が現実的な危険になります。長時間トイレを我慢した結果、張り込みを離れた隙に対象が動くなど、空振りも起こりがちです。精神的にもパートナーの浮気現場を自ら目撃するダメージは大きく、冷静な判断力を失い、後の交渉で感情的になりやすいでしょう。
探偵は交代制で体力を温存し、必要に応じて女性調査員やカウンセラーを配置して依頼者のケアも行います。費用はかかりますが、健康と心を守りながら短期間で証拠を得られるメリットは大きいです。
精神的負担はうつ病につながりかねない
自分で張り込みを続けると、長時間の緊張と睡眠不足、浮気現場を目撃するショックが重なり、交感神経が過度に興奮したまま鎮まらなくなります。集中力の低下や食欲不振が続くうえ、「自分が監視している」という罪悪感が自己否定感を強め、抑うつ状態へ移行するリスクが高まります。
うつ病に発展すると判断力が落ち、適切な証拠の選別や法的手続きの決断も遅れがちです。早期に専門家へ委任し、調査とメンタルケアを分離することが心身を守る近道です。探偵によってはカウンセラーを紹介してくれるケースもあります。
探偵への浮気調査が適したケース
探偵に浮気調査を依頼すべきかどうか迷った場合、自分が置かれているケースから判断しましょう。探偵への浮気調査が適したケースとして以下が挙げられます。
- 決定的な証拠を探している
- 浮気調査をパートナーにバレたくない
- 浮気相手の身元を知りたい
決定的な証拠を探している
離婚調停や慰謝料請求を有利に進めるには、ラブホテル出入りや長時間の同室を示す連続写真など客観性の高い証拠が欠かせません。探偵は高感度カメラと暗視対応レンズを用い、張り込みと尾行を組み合わせて一晩に複数アングルの画像を取得します。撮影データはタイムスタンプを改ざん防止ソフトで保全し、報告書には撮影位置図や移動経路図も添付します。
このように、精度の高い証拠だからこそ証拠として採用しやすく、示談交渉も早期にまとまります。素人が同じ場面を撮ろうとするとシャッター音や手振れで失敗し、不審者として通報されるリスクが高まります。確実かつ法廷耐性のある資料が欲しいときは、専門家に任せる価値が大きいでしょう。
浮気調査をパートナーにバレたくない

警戒心の強い相手は、車に尾行されている気配を感じるだけで行動を変更し、スマートフォンを初期化して履歴を消去します。そのため、探偵によっては車両と徒歩とで200〜500メートルの間隔で交替しながら追尾し、ターゲットが振り返っても視界に入らない位置を維持することもあるでしょう。
張り込み中は新聞配達員や工事現場監督など周辺環境に溶け込む役割を設定し、同じ場所に長時間いても違和感を与えません。依頼人本人がこれを行うと、感情が表情や視線に出やすく、短時間で気付かれるケースが多いです。関係悪化を避けつつ素早く証拠を取りたい場合、プロのカモフラージュ技術が大きな安心材料となります。
浮気相手の身元を知りたい
慰謝料請求や接触禁止の警告書を送るには、浮気相手の氏名・住所・勤務先を特定しなければなりません。探偵はまず対象の交友範囲やSNS投稿を解析し、立ち寄り先を洗い出します。続いて聞き込みや車両追跡で通勤経路や住居を突き止めます。
この工程を個人で行うと、住居侵入罪や個人情報保護法違反に問われる恐れがあり、逆に慰謝料を請求されるリスクさえあります。合法かつ短期間で相手の実態を把握したいときも、法令を順守して動く探偵へ依頼するほうが安全で確実です。
探偵が張り込み以外に用いるテクニック
探偵が浮気調査のために用いるのは張り込みだけではありません。以下のようなテクニックも用います。
- 関係者への聞き込み
- インターネットやSNSの調査
- 尾行
関係者への聞き込み
調査対象者の勤務先や行きつけの店では目撃情報が集まりやすい場所です。調査員はそのような場所で関係者への聞き込みを行う場合もあります。ただし、正面から質問すると警戒を招くため、役割を設定し自然な会話へ誘導します。例えば「近所で新しい内装業者を探していて」と切り出し、従業員名簿やシフト表の話題へつなげる方法を取ります。
話し手が疲弊しないタイミングを見計らい、必要以上に質問を重ねずに切り上げることで不信感を残しません。得られた断片を複数照合し、行動パターンや交友関係を補強資料として整理します。聞き込みの際はレコーダーを衣服の内側に固定し、会話を漏れなく記録します。音声を後で書き起こし、発言者と時刻を対応させることで、報告書の信頼度が期待できるでしょう。
インターネットやSNSの調査
SNSに掲載されている写真の位置情報や投稿時間帯で、交際の濃淡を推測できる可能性があります。探偵は公開設定を確認したうえで、画像のEXIFやタグ付けされた友人リストを解析し、浮気相手のハンドルネームを割り出します。違法にログインする行為は行わず、オープンソース情報のみで裏付けを取るため、プライバシー侵害のリスクを抑えつつ証拠力を高められます。
探偵によってはSNSにアップされた写真に写りこんだ風景の解析などで、浮気相手の素性や浮気現場を推測します。
尾行

聞き込みとネット調査で絞り込んだ日時に尾行を実施し、浮気の証拠獲得につなげます。車両班と徒歩班が二百〜三百メートルの距離を保ち、信号やエレベーターで自然にポジションを交代します。対象が振り返った場合に備え、次の角で別の調査員が引き継ぐことで視界から姿を消し、警戒レベルを上げさせません。夜間は暗視対応カメラを用い、暗い場所でも鮮明な証拠写真を確保します。
高速道路での追跡では、料金所通過時刻とETC利用履歴を突き合わせ、給油所を先回りして撮影ポジションを確保します。このような事前の段取りが張り込み時間の短縮につながります。尾行で得た連続写真とGPSログを先の情報と統合し、裁判でも通用する一貫した報告書を作成します。
浮気調査の張り込みは探偵に依頼して確実に進めよう
浮気調査の張り込み成功には緻密な計画、巧妙なカモフラージュ、連携尾行、夜間高精度撮影が不可欠で、未経験の一般人では露見や違法性、心身負担のリスクが高まります。一方、探偵は探偵業法に基づき合法に行動し、顔と時刻が明示された写真や相手の身元など裁判で通用する資料を効率的に取得します。費用は掛かるものの無駄な延長を防ぎ結果的にコスト抑制も期待できます。
費用を抑えて探偵に張り込みを依頼したいという場合は、可能な限り多くの情報を探偵に共有するのがポイントです。浮気調査の張り込みは探偵に依頼して確実に進めましょう。