浮気かどうかの判断は人によって違います。キャバクラに通うことも浮気とする人もいれば、他の異性と食事をすることを浮気とする人もいます。
特に多くの人が浮気と判断する傾向にあるのが風俗店通いです。風俗店に通うのは男性だけではありません。女性も女性向け風俗に通う可能性があるでしょう。
この記事では風俗店に通うことが浮気になるのか、風俗通いを止めさせる方法、離婚する方法などを解説します。
- パートナーが風俗に行く理由
- 風俗通いを止めさせる方法
- 風俗通いを止めないパートナーへの対処法
男性パートナーが風俗に行く理由
男性パートナーが風俗に行く理由は大きく次のとおりです。
- 性欲を満たしたい
- トラブルに発展しづらい
- 仕事やプライベートでストレスを溜めている
- 友人との付き合い
上記のような理由に思い当たる節がある場合、夫が風俗に通っている可能性があるでしょう。
性欲を満たしたい
男性パートナーが風俗に通う主な理由が、性欲を満たすためです。パートナーだけでは満足できない、パートナーを性的対象として見られないなどの理由で風俗に通ってしまいます。
性欲を満たしたいという理由だけで風俗通いをしている男性の場合、気持ちまでパートナーから離れてしまうことはないでしょう。
トラブルに発展しづらい
性欲を満たしたい夫のなかには、風俗店ではなくマッチングアプリなどを利用する人もいます。マッチングアプリを利用する男性と風俗店を利用する男性の違いは、トラブルへの発展を避けているという点です。
風俗店はあくまで商売であるため、割り切った対応をとる店員がほとんどです。そのため、マッチングアプリのように男女関係がもつれるといったトラブルには発展しづらい傾向にあります。このように、割り切った付き合いをしたいという男性は風俗店に通うでしょう。
マッチングアプリは犯罪に巻き込まれる恐れもあるため
マッチングアプリは男女関係がもつれだけでなく、利用者が犯罪に巻き込まれる可能性もあります。例えばマッチングアプリで出会った女性が美人局だった、マッチングアプリで知り合った女性が未成年だったといったケースが考えられます。さらに、詐欺の一種であるSNS型ロマンス詐欺に巻き込まれる恐れすらあるでしょう。
警察庁の発表では、SNS型ロマンス詐欺の被害者が最初に詐欺師と接触するツールとして、男女ともにマッチングアプリが3割を占めています。(※1)
仕事やプライベートでストレスを溜めている
仕事やプライベートで溜まったストレスを解消するために風俗店に通う人もいます。このような人のなかには、風俗店の女性と会話だけを楽しむ人もいるでしょう。
友人との付き合い
男性によっては、友人や同僚との付き合いで風俗に行く人もいます。例えば食事の帰りや仕事終わりなど、友人や同僚との会話の流れで風俗に行ってしまいます。このような人は、風俗に行ったのはあくまで友情を優先した結果と考えている可能性があるでしょう。
女性パートナーが風俗に行く理由
女性パートナーが風俗に行ってしまう理由として以下が挙げられます。
- パートナーが相手にしてくれない
- 興味本位
- 男性へのトラウマを解消する
男性が風俗に行く理由と似たような理由もあります。それぞれの理由について詳しく解説します。
パートナーが相手にしてくれない
パートナーが相手にしてくれないという理由で、女性向け風俗に行く人もいます。男性のように単に性欲を満たしたいといった理由だけではなく、パートナーが構ってくれない心の寂しさを埋めるために利用する場合もあります。
興味本位
これまでの風俗というと「男性が行くもの」という認識が高く、女性向け風俗は一般的ではありませんでした。そのため、女性のなかには女性向け風俗がどのようなものなのかと興味本位で通う人もいるでしょう。
はじめは興味本位であっても、段々とのめりこんでいってしまう恐れがあります。
男性へのトラウマを解消する
女性のなかには、男性に対してトラウマを抱いている人もいます。このようなトラウマを抱えている女性は、トラウマ解消のために女性用風俗を利用することもあります。
また、男性経験が少ない、男性と話すのが苦手という女性も悩みを克服するために女性用風俗を利用するケースがあります。
風俗は浮気にあたる可能性がある
夫や妻が風俗に通っていた場合、ケースによっては浮気にあたる可能性があります。夫や妻の風俗通いが浮気にあたるかどうかを確認する際は、一般的な浮気の定義を把握しておきましょう。
ここでは一般的な浮気の定義、風俗が浮気にあたるケースもしくはあたらないケースを解説します。
一般的な浮気の定義
浮気には明確な定義が存在しません。そのため、どこからが浮気にあたり、どこからが浮気にあたらないかの境は人によってまちまちです。例えば風俗通いを浮気と認める人もいれば、浮気ではないと判断する人もいます。しかし、一般的には民法で示されている不貞行為の有無で浮気かどうかが判断されます。不貞行為、つまり性行為があった場合、浮気と判断されます。
浮気と不倫の違い
浮気の定義が明確に存在しないのと同様に、浮気と不倫の違いも明確には存在しません。一般的に浮気は婚姻関係に関わらず用いられるのに対して、不倫は既婚者に対して用いられる傾向にあります。
風俗が浮気にあたるケース
風俗店のスタッフと不貞行為に及んでいる場合、風俗店通いが浮気にあたる可能性があります。しかし、不貞行為の回数が少ない場合は浮気としては認められないでしょう。
もし認められたとしても請求できる慰謝料の額は低くなるのが一般的です。
不貞行為以外でも、風俗通いが浮気とみなされる可能性もあります。例えば風俗通いによって家庭を破綻させてしまった、または風俗通いによって夫婦関係を破綻させてしまったケースが該当します。
風俗通いが浮気として認められた場合、慰謝料の請求も認められるのが一般的です。
風俗が浮気にあたらないケース
夫や妻が風俗に通っていても浮気にあたらないケースがあります。パートナーが風俗店のスタッフと不貞行為に及んでいないのであれば、浮気として認められないでしょう。たとえパートナーが風俗店スタッフと抱き合ったり、キスをしたりしても、性行為がなければ浮気としては認められません。
パートナーの風俗通いを止めさせる方法
パートナーの風俗通いを止めさせるには次のような方法が効果的です。
- 相手からの誘いを断りすぎない
- パートナーのお金の使い道をチェックする
- 性病検査をする
- 相手の悩みを引き出す
まずは無理のない範囲から挑戦してみましょう。
相手からの誘いを断りすぎない
パートナーからのスキンシップの誘いは断りすぎないことが大切です。毎回断っていると、パートナーは性欲を満たすために風俗店に通いはじめてしまうでしょう。
自分が無理のない範囲で、相手の気持ちを尊重することが大切です。
パートナーのお金の使い道をチェックする
パートナーの風俗通いを止めさせるためには、お金の使い道をチェックしましょう。風俗に通うにはある程度の費用が必要です。お金の使い道をチェックして、怪しいお金の流れがあれば風俗通いを疑ってみましょう。
お金の使い道をチェックして風俗通いを突き詰めたら、お小遣い制を採用するのがおすすめです。自由に使えるお金があると、パートナーの風俗通いを止められません。そのため、お小遣い制にして風俗通いを難しくしましょう。
性病検査をする
パートナーに性病にかかりたくないことを伝えて、性病検査を徹底させましょう。風俗通いは性病に感染するリスクがあります。そのため、パートナーが性病を恐れていることが分かれば、風俗通いを控えてくれるかもしれません。
性病は妊娠にも影響を及ぼします。今後出産を検討している夫婦の場合、性病を理由に風俗通いを止めさせることは有効でしょう。
風俗における性病リスク
パートナーに風俗通いを止めてもらうために性病を理由にするのであれば、性病のリスクを伝えてみましょう。風俗店で行なわれるオーラルセックスなども、性病に感染する可能性があります。また、風俗店で性病にかかってしまったことで、パートナーに感染させてしまう危険もあります。
性病は基本的に自然治癒することはありません。なかには放置していると命に影響を及ぼす性病もあるほどです。例えば、梅毒は放置していると脳や心臓に重大な影響を及ぼし亡くなってしまう可能性があります。梅毒は近年流行傾向にあり、東京都の場合、2020年には1,600人に満たなかった患者数が2023年には3,600人まで増加しています。(※2)
このような性病リスクをパートナーに伝えて風俗通いを止めさせましょう。
相手の悩みを引き出す
パートナーが風俗通いをしてしまうのは、なにかしらの理由が考えられます。なかには家庭や仕事の悩みが原因で風俗に通ってしまっているパートナーもいるでしょう。
風俗通いを咎める前に、パートナーが悩みを抱えていないか引き出し、その悩みを解消することが大切です。
風俗通いを止めないパートナーへの対処法
お小遣い制の導入など、さまざまな方法で風俗通いを止めさせようとしても、なかなか止めてくれないパートナーもいます。
- 今後について話し合う
- 不貞行為の証拠を探す
- 離婚や慰謝料請求を提示する
今後について話し合う
パートナーが風俗通いをなかなか止めないのであれば、今後どのように夫婦関係を続けるかを話し合いましょう。パートナーと夫婦関係を再構築していく気持ちがあるのであれば、しっかりと夫婦で向き合うことが大切です。
先述のとおり、風俗通いを続けるパートナーと話し合う際は、なぜ風俗通ってしまうのか、何か理由がないかをヒアリングして導き出しましょう。当然、風俗通いに心を痛めていることを伝えるのも大切です。
話し合う際は冷静に
今後について話し合う際は冷静に対応することが大切です。感情的になってしまうとパートナーもストレスを感じ、関係が悪化しかねません。また、暴言や暴力にも注意をしましょう。冷静に対応できると思っていても、浮気をされたことへのストレスで自分では思いもよらない行動に出る可能性があります。
風俗通いを止めることを記した誓約書を用意する
パートナーが風俗通いを止めると決めたら誓約書を用意しましょう、誓約書には風俗通いを止めること、再度風俗に通った際のペナルティを設けられます。
誓約書を作成する際は公正役場にて公正証書にするのがポイントです。公正証書として作成することで、誓約書の効力を高められるでしょう。
誓約書にはペナルティを設けるため、パートナーによっては署名を拒否する可能性があります。
浮気をしている側であっても署名の拒否は認められます。それにも関わらず無理に署名させたとしても、誓約書は効力を発揮しません。それどころか強要罪に問われかねないため、無理な誓約書作成は控えましょう。(※3)
不貞行為の証拠を探す
パートナーが風俗通いを止める様子がなければ、不貞行為がなかったのかの証拠を探しましょう。風俗店に通っていることが分かる証拠として、メンバーズカードや領収書などが挙げられます。
しかし、風俗店のメンバーズカードや領収書では浮気の証拠としては強い効力を発揮しない可能性があります。浮気の証拠として機能させるのであれば、不貞行為があったと推測できる写真や動画が有効です。例えば次のような物が挙げられます。
- パートナーと風俗店のスタッフがラブホテルに入室する
- パートナーが風俗店に入店する写真
- 不貞行為が推測できるパートナーと風俗店スタッフとのメッセージ
上記のような証拠以外にも、パートナーもしくは風俗店のスタッフが不貞行為を自白している音声も証拠として効力が期待できるでしょう。
風俗店で不貞行為に及んでいるかの証拠集めは難しい
パートナーが風俗店で不貞行為に及んでいるかの証拠集めは難しい傾向にあります。特に個人で証拠を集めようとすると、時間がかかってしまうでしょう。さらに、風俗店に向かおうとするパートナーをGPSなどで尾行する行為はストーカー規制法に抵触しかねません。(※4)
風俗店で不貞行為に及んでいるかどうかの証拠を手に入れるには、プロである探偵に依頼するのがおすすめです。探偵であれば関連する法律などに配慮して、適切に証拠を集めてくれます。
離婚や慰謝料請求を提示する
不貞行為の証拠を集め、今後夫婦関係を続けられないと判断したら、離婚や慰謝料請求をパートナーに提示しましょう。パートナーの不貞行為を理由に離婚や慰謝料を請求するためには、証拠を準備しておく必要があります。
慰謝料を請求する方法は主に次のとおりです。
- 直接交渉する
- 内容証明郵便で送る
- 調停を申し立てる
- 裁判を起こす
パートナーや浮気相手と直接の交渉は可能なものの、当事者同士での話し合いになるためストレスが溜まってしまうでしょう。パートナーや浮気相手の顔を見たくないといった場合、直接交渉は避けるのがおすすめです。
一方、内容証明郵便であれば直接相手に会わずとも慰謝料請求のプレッシャーをかけられます。
風俗店スタッフに慰謝料は請求できる?
一般的な浮気の場合、パートナーだけでなく浮気相手にも慰謝料の請求が可能です。一方、パートナーと関係を持った風俗店スタッフへの慰謝料請求は、すべてが認められる可能性は低いでしょう。
風俗店スタッフは職業としてパートナーに性的サービスを提供しているため、自分の意思に従って不貞行為を働いたとは判断されません。そのため、一般的な浮気相手に対するような慰謝料請求は認められないでしょう。
しかし、上記のケースは風俗店で会っていた場合に限ります。店舗を介さずにパートナーと風俗店スタッフが会って不貞行為に及んでいる場合、慰謝料は請求できるでしょう。
パートナーの風俗通いの証拠を集めておこう
風俗店に通う理由は男性、女性で異なります。男性は性欲を満たすために風俗店に通ってしまうケースが多い一方、女性は男性に構ってもらえない寂しさを埋めるために通うケースがあります。
パートナーの風俗店通いは、状況によって浮気として扱われる可能性があるでしょう。パートナーの風俗通いを止めさせるには、相手からの誘いを断りすぎない、パートナーのお金の使い道をチェックする、相手の悩みを引き出すなどが有効です。
それでも風俗通いを止めないのであれば、不貞行為に及んでいる証拠を集めましょう。
個人で証拠を集めるとなると難しいため、探偵に依頼するのがおすすめです。探偵であれば法律に抵触することなく、安全に証拠収集が可能です。