離婚届の書き方とは?入手先や提出方法・必要書類について解説

離婚届の書き方とは?入手先や提出方法・必要書類について解説

離婚届は、離婚の際に提出しなければならない書類です。しかし、その書き方や入手先、提出方法や添付書類など、分からないことが多く悩まれている方もいるのではないでしょうか。

当記事では、離婚届の概要や基本的な内容から、離婚届の入手先・書き方の注意点・必要書類などをご紹介します。

当記事を参考にして、トラブルなくスムーズに離婚届を提出しましょう。

この記事を読んでわかること
  • 離婚届の書き方に関する注意点
  • 離婚届の提出方法
  • 離婚届を受理してもらえない場合とは

そもそも離婚届とは?

そもそも離婚届とは?

離婚届とは、離婚を成立させるために必要な書類です。

例えば長期間の別居等が続いていたとしても離婚届を提出しなければ夫婦関係は解消されません

調停離婚の場合は調停成立の時点、裁判離婚の場合は判決確定の時点で離婚が成立しますが、その後10日以内に離婚届を提出する必要があります。

離婚届を提出すると、婚姻時に氏を変更した側は以前の氏に戻り、戸籍についても元々いた戸籍に戻ります。

ただし、離婚の日から3ヶ月以内に届出をすれば婚姻中に使用していた氏を引き続き称することが可能です。

この場合は本人を筆頭者とした新しい戸籍が作られます。

離婚届の入手先

まずは離婚届の入手先についてご紹介します。なお、離婚届の書式は全国で共通なため、どの場所で入手しても問題はありません。

また、離婚届の用紙に「〇〇市長殿」といった宛先が書かれているケースもありますが、該当地域外の役所に提出する場合にはその部分を訂正しましょう。

役所などの窓口

役所などの窓口

離婚届の用紙は市役所・区役所・町役場などの窓口でもらえます。

自由に持ち帰れる場所に置かれている場合がほとんどで、記入例などの案内が確認できるところも多くあります。

また、離婚届をもらう際に身分確認などもありません。

なお、婚姻中に使用していた氏を引き続き使用する場合には、「離婚の際に称していた氏を称する届」という別の届出が必要です。

通常は離婚届と一緒に置かれているため、必要な方は忘れないように持ち帰りましょう。

ダウンロード

離婚届の用紙を、役所のホームページでダウンロードできるようにしている市区町村もあります。

こちらはA3サイズの用紙に印刷する必要があるため、印刷の際には用紙サイズに注意しましょう。ほかのサイズで印刷すると受け付けてもらえません。

なお、ダウンロードした離婚届自体を受け付けてくれない役所もあります。事前に提出する役所にあらかじめ確認をしておきましょう。

離婚届の書き方に関する注意点

離婚届の書き方に関する注意点

次に、離婚届の書き方に関する注意点を解説します。

記載に不備があると、離婚届を受理してもらえないおそれがありますので。気を付けて記入しましょう。

署名は夫婦や証人本人が記入する

離婚届には、夫婦の双方と、成人2名の証人の署名が必須です。

各署名は、必ず本人が行いましょう。本人の承諾を得ていても、他の人が代筆することは認められていません

離婚届の署名を行う際、夫婦・証人になりすまして署名した場合、有印私文書偽造罪有印私文書行使罪に問われ、刑罰を科せられることがあります。

訂正は手順通りに行う

離婚届の用紙には、黒のボールペンや万年筆など字が消えないもので記入することが基本です。鉛筆や消せるインクで書くことは認められません。

もし誤った内容を記入してしまった場合には、二重線で打ち消し、横に訂正印を押しましょう。

また、用紙の欄外に「訂正の署名」欄があるので、フルネームで記入します。修正液や修正テープといった修正方法は認められないため、注意しましょう。

はんこにシャチハタは使わない

押印にはシャチハタを使ってはいけません。

シャチハタは印面がゴム製で傷つきやすく、朱肉ではなくインクを使っているほか、大量生産されており同じ印面のものが大量に世に出回っています。

同じ印影を再現できない可能性があり、なおかつ同じ印面のものが複数存在することから、本人証明ができないシャチハタでは認められません。

実印か認印で押印しましょう。

離婚届の書き方

離婚届はどのように書けば良いのでしょうか。ここでは、項目ごとに書くべき内容を解説します。

届出日

届出日には役所に提出する日を記載します。協議離婚の場合、離婚届に不備があり認めてもらえなくても最初に届け出た日が離婚日となります。

離婚届は郵送もできますが、その場合はポストに投かんする日となります。

裁判離婚の場合、裁判が確定してから10日以内に提出しましょう。

届出日は提出する日を書くので、最後に書くと良いでしょう。

あて先

提出先の市区町村を書きましょう。

なお、提出先は夫か妻の本籍地や所在地、住所地のいずれかです。海外の場合は、日本国総領事か大使宛てになります。

氏名(届け出る時点での姓名)

氏名には届け出る時点での姓名を記載します。漢字は戸籍通りのものを記入しましょう。外国の方の場合はカタカナで記入します。

名の欄にファーストネーム、ミドルネームの順で書きましょう。

生年月日は和暦が印刷されていれば、どれかに丸を付けます。無ければ省略せずに記入しましょう。

住所(届け出る時点での住所)

住所の項目は、届け出る時点で住民票のある住所を記載します。

住民票の通りに、「○丁目」などもハイフンなどで省略せずに、都道府県から書きましょう。

世帯主の氏名も届出時点のものとなります。こちらも住民票の通りに書きます。

本籍(婚姻中の本籍地)

本籍は婚姻中の本籍地です。戸籍筆頭者の氏名も必要となります。

戸籍謄本通りに正確に記入しましょう。なお戸籍筆頭者とは、戸籍の最初に記載されている人を指します。

両親および義両親の氏名

夫婦それぞれの両親の氏名を記入しましょう。

両親が婚姻中であれば、母の姓は不要となります。すでに亡くなっている場合でも記入します。

続柄は戸籍の通りに書きましょう。

養父母の場合も同じ書き方ですが、その他の欄に記入します。

離婚の種別

離婚の種別にチェックを付けます。話し合いによる離婚の場合は協議離婚にチェックを付けましょう。

調停離婚や裁判離婚などの場合には、成立や確定した日付も記入する必要があります。

調停調書や確定証明書などに記載されているので、その通りに書きましょう。

婚姻前の氏にもどる者の本籍

婚姻によって相手方の氏になった者の本籍を記入します。離婚後も婚姻中の姓を名乗る場合には、この欄を空白にします。

そのうえで「離婚の際に称していた氏を称する届」を、離婚日から3ヵ月以内に提出しなければなりません。

離婚届と同時に提出を求められる場合もあるので、提出先の役所に確認しておきましょう。

もとの戸籍に戻る場合

婚姻前の戸籍に復帰する場合、該当箇所にチェックを入れ、もどる戸籍の本籍と筆頭者氏名を記入しましょう。

ただし、子どもがいる場合、戸籍は親子2代までという原則があります。そのため、子どもは婚姻時の戸籍に残り、姓も変わりません。

子どもを自分の戸籍に移す場合、自分が筆頭者である新しい戸籍を用意します。

また、もとの戸籍にいる人、例えば両親が死亡や婚姻などの理由で除かれ、誰もいない状態になっていると除籍となり、もとの戸籍に戻れません。

その場合は新しい戸籍を作りましょう。

新しい戸籍を作る場合

新しい戸籍を作る場合は、該当箇所にチェックを入れ、新しい戸籍の本籍と筆頭者となる自分の氏名を記入しましょう。

本籍地はどこでも構いませんが、戸籍に関する書類を取り寄せる手間があるため、住所地と一緒にするケースが大半です。

離婚する原因がDV被害などで住所を隠しておきたい時には、本籍を実際の住所とは違う土地にしましょう

未成年の子の氏名

未成年の子どもがいる場合、養育する親権者の氏名を記入します。

協議離婚の場合、夫婦のどちらかに親権を定めなければなりません。

親権を行う側に子どもの氏名を記入しましょう。調停離婚の場合は調停調書、裁判離婚の場合は確定判決に記載されている通りに記入します。

どちらが親権者となるか決まっていない場合、離婚届が受理されません。

同居の期間

同居を開始の基準は、結婚式を挙げた日、もしくは同居を始めた日のうち早い方のことです。

別居したときとは、別居を始めた日を基準とします。まだ別居をしていない場合は、同居を始めたときだけ記入しましょう。

まったく同居していなかった夫婦の場合は空欄にします。

別居前の住所

すでに別居している場合に、夫婦で同居していたときの住所を記入する欄です。まだ別居をしていない場合は空欄にします。

別居前の世帯主の仕事

別居前の世帯の主な収入源となっている仕事を、6つの分類の中から当てはまるものにチェックを入れます。

夫婦の職業

具体的な夫婦の職業を記入する欄ですが、記入するのは5年ごとに行われる国勢調査の年度だけで問題ありません。

次回の国勢調査は、令和7年(2025年)10月1日の予定です。

その他

特記すべき事柄がある場合に書きます。また、前述したように両親が養父母の場合ここに記入しましょう。

特記すべき事柄とは、海外の裁判で離婚した場合などです。

届出人署名

協議離婚の場合、届出人は夫と妻となります。この欄については、必ず本人の自筆による署名が必要です。

裁判離婚の場合、届出人は離婚を申し立てた側となります。申し立てた側の署名のみを記入し、片方は空欄にしましょう。

なお、申し立てた側が10日以内に離婚届を提出しなかった場合、申し立てられた側による提出が可能です。

また、欄外に連絡先がありますので必ず記載しておきましょう。

不備がある場合などには役所から電話がかかってきます。もし不備が解消されない場合、離婚届は受理されませんので注意しましょう。

証人(協議離婚の場合)

証人は協議離婚の場合に必要です。証人は2名必要で、18歳以上の成年であれば誰でも構いません(実親や実子も可)

本人の自筆による署名が必要であり、代筆は不可です。

面会交流・養育費

面会交流は、未成年(18歳未満)の子どもがいる場合に、いずれかにチェックを入れます。

養育費は、未成年に限らず経済的に自立していない子どもがいる場合に、いずれかにチェックを入れます。

離婚届の提出方法

離婚届の提出方法

離婚届はどこへ、どのように提出するのでしょうか。ここでは離婚届の提出先・提出方法・注意点を解説します。

提出先と提出方法

離婚届の提出先は、原則は本籍地または住所地の市区町村役場となります。

本籍地以外の役所に提出する場合には戸籍謄本の添付が必要です。事前に取得しておきましょう。

なお、離婚届の提出は、夫婦そろって役所へ行く必要はありません。また、第三者などの代理人に提出を依頼することも可能で、委任状なども不要です。

役所へ行く人は、本人確認書類(免許証やマイナンバーカードなど)を持参する必要があります。

提出時の注意点

離婚届の提出は、休日や夜間でも受け付けています。郵送も可能です。

ただし、受理されるのは内容を確認した後、つまり翌日以降の作業となります。

さらに、もし記入漏れやミスなどの不備があった場合、後日出向いて訂正しなければいけません。

また代理人に提出を依頼し、不備があった場合は代理人では訂正できません。提出しても再度足を運ばねばならないため、二度手間になってしまいます。

可能であれば、夫婦のどちらかが業務時間内に提出するのがよいでしょう。

必要書類について

役所に離婚届を提出する際、それと一緒に必要書類を提出しなければいけません。

どのような書類が必要になるかは、提出方法や離婚方法により異なります。

続いて、提出方法や離婚方法ごとに必要な書類を解説します。

共通

共通

まずは、協議離婚や裁判離婚などで共通の必要書類を確認していきましょう。

提出方法には先述したように、持参による提出と郵送による提出、代理による提出があります。

持参による提出の場合

持参による提出の場合、必要になる書類などは以下のとおりです。

  • 離婚届
  • 戸籍謄本(本籍地以外に提出する場合)
  • 印鑑(訂正に必要)
  • 身分証(窓口に行く方のもの)
  • 離婚の際に称していた氏を称する届

郵送による提出の場合

郵送による提出の場合、必要になる書類などは以下のとおりです。

  • 離婚届
  • 戸籍謄本(本籍地以外に提出する場合)

代理による提出の場合

代理人による提出の場合、必要になる書類などは以下のとおりです。

  • 離婚届
  • 戸籍謄本(本籍地以外に提出する場合)
  • 身分証(窓口に行く方のもの)

固有(調停、審判、裁判離婚)

5818-006

次に、調停離婚や審判離婚、裁判離婚の場合に必要な書類を解説します。

調停離婚の場合

調停離婚の場合、調停調書謄本が必要です。調停調書謄本は裁判所に申請を行い、あらかじめ取得しておく必要があります。

調停成立後、裁判所の書記官に申請したいと伝えれば手続きを案内してもらえます。

なお、調停調書謄本は申請した日に発行されるわけではありません。後日、裁判所まで取りに行くか、郵送してもらいましょう。

審判離婚の場合

審判離婚の場合、審判書謄本と確定証明書が必要になります。いずれも裁判所に申請書を提出して取得します。

申請書の書式は家庭裁判所ごとに異なるので、あらかじめ問い合わせをしておきましょう。

確定証明書を郵送してもらう場合、収入印紙と返信封筒用の切手、返信先を記載した返信用封筒を同封しなければいけませんので注意しましょう。

また裁判所で直接申請する場合、収入印紙と身分証明書が必要です。

裁判離婚の場合

離婚訴訟において和解が成立した場合には和解調書謄本、請求の認諾が行われた場合は認諾調書謄本が必要です。

これらは裁判所に申請して取得する必要がありますが、申請方法など詳細は裁判所の書記官から説明を受けます。

また、判決による離婚の場合は判決書謄本と確定証明書が必要です。

判決書謄本も、確定証明書と同じく裁判所に申請書を提出して取得しなければなりません。

協議離婚の場合、離婚協議書を作成しておく

5818-007

協議離婚をする場合は、離婚協議書を作成しておきましょう。

離婚協議書を夫婦間で締結すれば、夫婦双方はその内容に拘束されます。

また、離婚条件等について後に争いが起きた際、どのような内容で合意したかを示す証拠になります。

離婚協議書は、公正証書によって作成するのがよいでしょう。公証人が作成するため、法的有効性を確保できます。

また、慰謝料・財産分与・養育費等の不払いが生じた際には、公正証書を用いて直ちに強制執行の申し立てが可能です。

離婚届を受理してもらえない場合とは

夫婦のうちいずれかが離婚届不受理申出書を提出していた場合、離婚届を提出しても受理されません。

配偶者が勝手に離婚届を提出する事態を防ぐため、不受理申出の制度が設けられています。

離婚届不受理申出書が提出されている場合は、申出人が取り下げを行うか、または調停・審判・判決によって離婚が確定しなければ、離婚届が受理されないのでご注意ください。

まとめ

どのような手続きによって離婚する場合であっても、離婚届の提出は必須です。離婚届に不備があれば、訂正する必要があります。

当記事を参考にして、着実に離婚の手続きを完了させてください。