ホテル不倫を浮気調査で証明する方法は?必要な証拠と集め方を解説

ホテルでの不貞行為を証明する浮気調査方法は?必要な証拠と集め方を解説

パートナーのホテルの宿泊履歴は、場合によっては浮気の証拠になり得ます。しかし、ホテルには利用者のプライバシーを守る義務があります。特別な事情がある場合を除いて、いきなり電話をしても宿泊情報を教えてくれないでしょう。

ホテルの利用から浮気を証明するなら、ビジネスホテル・ラブホテルに出入りするカップルを調査する方法があります。

この記事では、ホテルに対して宿泊履歴の開示を請求できる場合についてや、ビジネスホテル・ラブホテルの利用を調査して浮気の証拠を掴む方法を解説します。

この記事を読んでわかること
  • ホテルの宿泊履歴の調査は可能か
  • ホテル不倫の浮気調査方法とリスク
  • ホテル不倫を証明するために必要な証拠

ホテルにいきなり電話しても浮気調査はできない

ホテルにいきなり電話しても浮気調査はできない

パートナーが出張といいつつ、不審な外泊をしていて怪しいと感じることがあります。その場合、「ホテルに電話して確認したい」と思うかもしれません。

では、ホテルに電話をしてパートナーの宿泊について答えてもらえるでしょうか?

ホテルにいきなり電話をしても、宿泊情報について開示されることはありません。ホテルには、顧客のプライバシーに対して守秘義務があるためです。

次のような質問には答えてもらえないと考えておきましょう。

  • 「○○という者が、今日、そちらに宿泊していますか?」
  • 「○○という者が、○月○日に宿泊していましたか」
  • 「○○という者が、○月○日に宿泊してるはずですが、1人で泊まっていたのか、誰かと泊まっていたのか教えてください」
  • 「○○という者と、一緒に泊まっていた人の名前を教えてください」
  • 「○○と一緒に泊まっていたのは男性か女性か教えてください」

基本的に、宿泊履歴や宿泊名簿は、警察や裁判所の命令がないと開示してもらえません。

そもそも浮気をしている人は、浮気の証拠を残さないために、別々の部屋を手配している可能性もあります。こういった場合、ホテルとしても、照会されている人物が異性と一緒に宿泊していることは分からないでしょう。

ホテルに電話して宿泊情報を教えてもらえればいいのに…と思う気持ちは分かります。しかし、ホテルとしては、いきなり電話してきた相手に顧客の宿泊情報を教えることはできません。

ただし、次で説明する手段であれば、宿泊情報の開示を請求できます。

ホテルの宿泊履歴は調査できるのか?

ホテルの宿泊履歴は調査できるのか?

通常のホテルは宿泊情報を管理しています。「いつ、誰が宿泊したか」の情報を保有しているのです。プライバシーや個人情報保護の観点から、ホテル側はこの宿泊情報を第三者に教えることはありません。

しかし、弁護士が弁護士法23条の2に基づいて照会手続きをする場合は、ホテルの宿泊情報の開示を求めることができます。弁護士法23条の2とは、弁護士が引き受けている事件に関して必要である場合、所属している弁護士会を通してホテルの宿泊情報の照会を求められるという法律です。(※1

場合によっては、23条を利用することで次の情報を得られる可能性があります。

  • 宿泊した人の氏名
  • 一緒に宿泊した人の氏名
  • チェックインの日時
  • チェックアウトの日時

ただし、不貞行為が行われるときによく利用されるラブホテルは、宿泊者の氏名などは詳細に管理されてはいません。ラブホテルの場合、もしクレジットカードの支払い情報からラブホテルの利用を特定できれば、宿泊人数、性別、チェックイン・チェックアウトの時間などの情報照会が可能です。

23条を利用した情報照会には次の注意点があるため、覚えておきましょう。

  • 調査するホテルが特定されていること
  • 慰謝料請求などの事件の調査であること

「ただ知りたい」というだけでは、弁護士であっても宿泊情報の照会を申し出ることはできませが、事件についての調査のためであれば、情報照会を求めることができます。 

ホテルの浮気調査を自力で行うことにはリスクがある

ホテルの浮気調査を自力で行うことにはリスクがある

ホテルが利用履歴を教えてくれないなら、自力で浮気調査をしようと考える人もいるでしょう。しかし、勢いや感情に任せて行動するのは失敗の元です。

まずは、自力での尾行や張り込みには次のような大きなリスクがあることを知っておきましょう。

  • バレるリスク
  • 違法のリスク(ストーカー規制法・住居侵入罪など)

知り合いが尾行する場合、顔も背格好も知られているため、どんなに変装してもバレてしまう可能性が高いでしょう。また、調査対象者の顔が分かる鮮明な写真を撮ろうとすると、つい接近してしまいがちです。

もし尾行や張り込みがバレてしまった場合、相手は浮気の証拠を徹底的に隠そうとするでしょう。また、その後の行動も慎重になります。そうなると、浮気の証拠を掴むことが難しくなってしまうでしょう。

また、知らずに違法のリスクをおかしてしまう場合もあります。尾行はストーカー規制法、うっかり浮気相手の住居の敷地に踏み込んでしまうと住居侵入罪に問われる可能性があります。

しかし、浮気調査に躍起になっているなかで、自分の行動が違法かどうかを判断することは難しいでしょう。自力での調査は非現実的であると考え、プロに依頼するのが安心です。

ホテルの宿泊情報で不貞行為が証明できるか

ホテルの宿泊情報で不貞行為が証明できるか

それでは、ホテルに浮気相手と宿泊したという情報は、浮気・不倫の証拠になるでしょうか。

浮気の証拠として重要なポイントは、不貞行為の有無を証明できるかどうかです。ラブホテルかビジネスホテルかということで、証拠としての力は異なります。

  • ラブホテルに出入りする鮮明な写真:不貞行為の決定的証拠
  • ビジネスホテル:デイユースでは不貞行為の証拠としては不十分

ラブホテルは、一般的に性交渉を目的として利用する施設であるため、出入りの情報を確保できれば不貞行為の証拠として高い効力を発揮します。しかし、ビジネスホテルやシティホテルのデイユースの場合、「仕事の打ち合わせ」などの言い訳をされてしまうと、不貞行為の証拠にはならないでしょう。

不貞行為とは

ここで、不貞行為とは何かについて整理してみましょう。不貞行為とは、「配偶者のある人が、自由な意思にもとづいて、配偶者以外の人と性的関係を結ぶこと」を指します。(※2

例えば、既婚男性が、妻以外の女性と肉体関係に及ぶことは、不貞行為です。2人だけで食事したり、手をつないで歩いたりしても、不貞行為にはなりません。性交渉の有無を立証できるかどうかが、浮気の証拠として重要なのです。

「不貞行為はない」と言い訳されたときのための証拠も用意しておく

ホテルを利用した情報を得たとしても、浮気の当事者が「性交渉はない」「不貞行為はしていない」と主張することがあります。その場合には、ほかの証拠と合わせて不貞行為を立証していくことになります。

次のような画像があれば、不貞行為の証拠として十分な効力を発揮します。

性交渉があったと推測できる画像
  • 性行為中とみなされる画像
  • ベッドの上で裸でいる画像

また、次のような証拠であっても、複数用意することで不貞行為を立証することが可能です。

性交渉があったことを示すSNSメッセージ
  • 「昨日は激しかったね。すごく良かった♡」
  • 「久しぶりだから燃えちゃった。またしようね」
ホテルを複数回利用していると分かるもの
  • 2名でホテルを利用したと分かる複数の領収書
  • クレジットカード明細のラブホテル利用履歴

「不貞行為があった」と、本人たちも認めざるをえない証拠を積み上げていくことが必要です。

ビジネスホテルとラブホテルでは浮気の証拠の有効性が違う

前述したように、ホテルの種類によって、証拠の有効性は異なります。

こちらでは、ラブホテルとビジネス・シティホテルの利用を調査した場合の浮気の証明について詳しく説明します。

ラブホテルは浮気を証明しやすい

ラブホテルは浮気を証明しやすい

ラブホテルは、性交渉を目的として利用される施設です。そのため、浮気の当事者たちがラブホテルに出入りする鮮明な写真を抑えれば、浮気の決定的証拠となるでしょう。

浮気カップルのラブホテル利用調査は、次のような流れで行われます。

ラブホテル調査の例(出入りの撮影)
  1. 浮気に利用されるラブホテルを特定
  2. 張り込み
  3. 浮気カップルがラブホテルに入るシーンを撮影
  4. 浮気カップルがラブホテルから出るシーンを撮影
  5. 浮気カップルがラブホテルに入ってから出るまで出入口を動画で撮影
  6. ラブホテルに出入りした時間を記録

また、ラブホテル内部に潜入して調査する場合もあります。

ラブホテル調査の例(ホテル内部の撮影)
  1. 浮気に利用されるラブホテルを特定
  2. カップルを装った調査員が潜入
  3. 調査員が浮気カップルが部屋に入る様子などを撮影

上記のような調査を、友人の力を借りて行おうと考える方もいるかもしれません。しかし、対象者に気がつかれないように顔が鮮明に分かる画像を撮影するのは、プロでなければ難しいでしょう。

前述した違法やバレるリスクもあります。プロの探偵に調査を依頼するのが安全で効率が良いといえます。

ラブホテル利用に関連して入手できるのは次のような証拠です。

ラブホテル利用に関連して入手できる証拠証拠能力(注2)
ラブホテルに出入りする画像(注1)
ラブホテルの同室に出入りする画像(注1)
※顔が鮮明に写っている
※出入りする時間(滞在時間)を記録してある
性行為の画像
ラブホテルのベッドに裸でいる画像
ホテル前で手つなぎやキスをしている画像
クレジットカードの明細(ラブホテルの利用履歴)

(注1)顔が鮮明に写っている、出入りする時間(滞在時間)を記録してあることが条件/(注2)◯はそれだけで決定的証拠となるもの、△は補助的な証拠となるもの

ビジネスホテル・シティホテルは浮気の証明が難しい

ビジネスホテル・シティホテルは浮気の証明が難しい

ビジネスホテルやシティホテルのデイユースの場合、ラブホテルより浮気の証明が難しいでしょう。ビジネスホテルやシティホテルは、性交渉を目的とする施設ではないため、デイユースの利用だけでは次の言い訳が可能であるためです。

  • 仕事の打ち合わせをしていた
  • リモートワークをしていた
  • 商談の合間に休憩をしていた

ビジネスホテルやシティホテルの場合には、出入りする2人の写真のほかにも、下記のような証拠を積み上げて、不貞行為を立証していく必要があります。

  • 浮気相手と頻繁にホテルを利用した証拠
  • 浮気相手と性交渉があったと分かるメッセージ
  • 浮気相手と性交渉があったと分かる画像

調査方法は、ラブホテルの場合とおおむね同じです。やはり、プロの探偵に依頼するのがおすすめでしょう。

ビジネス・シティホテル利用に関連して入手できる証拠証拠能力(注2)
ホテルに出入りする画像(注1)
ホテルの同室に出入りする画像
性行為の画像
ホテルのベッドに裸でいる画像
ホテル前で手つなぎやキスをしている画像
性行為があったと分かるメッセージ

ビジネス・シティホテルの場合には、出入りする画像だけではなく、ほかの証拠も組み合わせる必要があると覚えておきましょう。

(注1)顔が鮮明に写っている、出入りする時間(滞在時間)を記録してあることが条件/(注2)◯はそれだけで決定的証拠となるもの、△は補助的な証拠となるもの

浮気カップルがホテルを別々に出た場合はどうする?

浮気カップルがホテルを別々に出た場合はどうなる?

浮気の当事者たちの警戒心が強い場合、ホテルには別々に入り、別々に出てくることがあります。こうした場合、ホテルに一緒に出入りする現場を撮影することはできません。

次のように対処しましょう。

  • 事前デートの様子も撮影しておく
  • ホテルの出入りは動画で撮影する
  • ホテルを出た後、合流している様子を撮影する

まず、ホテルに入る前の事前デートの場面もしっかり撮影しておきます。さらに、ホテルの出入りは動画で撮影します。時間差で出入りしたとしても、2人が同じホテルに入ったことは分かるでしょう。

別々にホテルを出たとしても、結局は合流することが多いため、その場面も撮影します。こうすることで、不倫デートの一部始終を抑えることができるのです。

プロに依頼してホテル不倫の証拠を掴もう

浮気に利用したホテルがラブホテルであれば、不貞行為を証明しやすいのですが、ビジネスホテル・シティホテルの場合には、証明が難しくなります。

また、ホテルは特別な場合をのぞいて、利用者の情報を教えてくれることはありません。

自力での調査は違法やバレるリスクがあるため、ホテルで浮気をしている証拠を入手したい場合には、探偵に依頼して、安全に効率良く証拠集めをしましょう。