AirTag(エアタグ)での浮気調査はバレる?法改正と違法リスク

Air Tag(エアタグ)での浮気調査はバレる?法改正と違法リスク

パートナーの浮気を疑ったとき、AirTag(エアタグ)を使って居場所を確認できないかと考える人もいるでしょう。しかし、AirTagは持ち主以外が身に付けて移動すると通知や警告音で気づかれる仕組みになっています。

さらに、2025年12月30日に改正ストーカー規制法が施行され、紛失防止タグを使って相手の位置情報を無断で取得する行為も規制対象となりました。仮に位置情報を取得できたとしても、それだけで不貞行為を証明することは難しいため、AirTagを浮気調査に利用することはおすすめできません。

この記事では、AirTagで追跡すると気づかれる仕組み、法改正の内容、位置情報が浮気の証拠としてどこまで有効なのかを解説します。

まだ確信がなくても、相談は無料です

全国30支社・累計26万件の調査実績。昭和63年から、同じ悩みを抱えた方の話を聞いてきました。まずは状況をお聞かせください。

探偵業届出書の受理番号:第100701117号(札幌本社)

全日本総合調査業協会 正会員企業

この記事を読んでわかること
  • エアタグでの追跡が相手に気づかれる仕組み
  • 2025年の法改正で規制対象になった行為の範囲
  • 慰謝料請求で有力になる証拠の集め方

AirTag(エアタグ)とはどんな装置か

Appleのエアタグ(Airtag)

エアタグは、鍵や財布などの持ち物をなくさないための小さな道具です。人の居場所を追うために作られた製品ではありません。

位置情報がわかる仕組み

エアタグ自体はGPSを搭載しておらず、自分で位置を測る機能を持ちません。では、なぜ場所がわかるのでしょうか。近くを通りかかったiPhoneなどと、Bluetoothでやり取りをするからです。そのiPhoneが「この場所で電波を受け取った」という情報をAppleへ送り、持ち主の「探す」アプリに届きます。周囲のスマートフォンを介して位置情報を知らせる装置だといえます。

この仕組みは、後述する法改正の内容に直結します。

第2世代で変わった点

2026年1月、第2世代のエアタグが登場しました(1月26日発表)。変わった点は2つです。

1つは、スピーカーの音量が50パーセント大きくなったことです。最大で2倍離れた場所から音を聞き取れるようになりました。もう1つは「正確な場所を見つける」機能の範囲拡大ですが、Appleは注記で、規制により日本では拡大した範囲を使えないと明記しています(※1)。

つまり、日本で実質的に影響する変更は「音が大きくなったこと」のみです。仕掛けた側にとっては、より発見されやすくなる改良だといえます。

持ち物を見つけやすくするための工夫が、そのまま「仕掛けた側が見つかりやすくなる」方向に働きます。次章で具体的に見ていきます。

AirTag(エアタグ)での浮気調査が現実的でない理由

AirTag(エアタグ)は、鍵や財布などの持ち物を探すために使われる小型の紛失防止タグです。では、なぜAirTagを使うと離れた場所にある持ち物の位置がわかるのでしょうか。

その仕組みを理解すると、AirTagを浮気調査に利用した場合に、なぜ相手に気づかれる可能性があるのかもわかります。

相手のスマホに自動で通知される

まず押さえておきたいのが、通知の仕組みです。持ち主から離れたエアタグが自分と一緒に移動していると判断されると、相手のスマートフォンに警告が表示されます。「知らないアクセサリが一緒に移動しています」といった内容の通知です。相手が特別な設定をしていなくても届きます。iPhoneを使っている人であれば、気づかれる可能性が高いと考えたほうがよいでしょう。

浮気調査のご相談でも、位置情報を自力で取ろうとして相手に気づかれ、その後、ご相談に来られる例は少なくありません。通知が表示された時点で、無断で取り付けたという事実は相手に伝わります。

警告音が鳴る

通知に加えて、音で知らせる仕組みもあります。持ち主から長く離れているエアタグは、自分から音を鳴らします。バッグの中や車内でも聞こえる程度の音です。前述のとおり、第2世代は音量が50パーセント大きくなりました。落とし物を見つけてもらうための改良ですから、隠し通すことは一段と難しくなっています。

なお、ご相談の際に「エアタグには盗聴機能があるのではないか」という質問を受けることがありますが、これは誤解です。エアタグはマイクを搭載しておらず、周囲の音を記録・送信する機能はありません。音を鳴らす機能はあっても、音を拾う機能はないことを知っておきましょう。

OS標準機能で発見される

「相手がAndroidを使っているなら、AirTagを仕掛けても気づかれないのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし、現在はそうとは限りません。

AppleとGoogleは、望まない追跡を防ぐための共通の仕組みを導入しています。そのため、Android端末でも、身に覚えのないAirTagなどのタグが自分と一緒に移動していることを検知すると、警告を受け取れる場合があります。相手のスマートフォンがiPhoneかAndroidかだけで、「気づかれない」と判断するのは難しいでしょう。

そもそも、AirTagでわかるのは基本的にタグの現在地です。誰と一緒にいるのか、そこで何をしているのかまでは確認できません。位置情報がわかったとしても、それだけで浮気や不貞行為があったと判断できるわけではありません。また、AirTagは位置情報の履歴を継続的に記録するための機器でもありません。「探す」アプリで確認できるのは基本的に現在地で、移動経路を記録して相手の行動を追い続けるような使い方には向いていません。

さらに、AirTagの使用に気づかれれば、その後の行動に影響する可能性もあります。警戒した相手が連絡手段を変えたり、会う時間や場所を変えたりすれば、その後の状況を把握することも難しくなります。

「少し確認するだけ」と考えていても、相手に警戒されることで、かえって真実を確認しにくくなることがあります。AirTagだけで浮気の事実を確認しようとするのではなく、何を確認したいのかを整理したうえで、適切な方法を考えることが大切です。

位置情報という切り口では、下記コラムもあわせて参考になります。

2025年の法改正で紛失防止タグが規制対象に

裁判・法律

2025年12月30日、改正されたストーカー規制法が施行されました。この改正により、紛失防止タグを使って無断で位置情報を取る行為が規制対象行為に加わっています(※2)。エアタグをめぐる前提は大きく変わりました。

改正で何が変わったのか

AirTagを使った位置情報の取得をめぐるルールは、2025年12月30日の改正で変わりました。(※2)

以前は、AirTagのような紛失防止タグを使った位置情報の取得について、ストーカー規制法では十分に規制できないケースがありました。その背景には、AirTagと従来の位置情報記録・送信装置との仕組みの違いがあります。従来の法律では、衛星測位の技術を用いて得られる位置情報を記録・送信する装置が規定されていました。

一方、AirTagのような紛失防止タグは、周囲の端末を介して位置を特定する仕組みです。そのため、従来の「位置情報記録・送信装置」の定義だけでは対応しにくい面がありました。

そこで2025年の改正では、こうした機器を利用した無断追跡も規制できるよう、対象となる行為が見直されました。現在は、相手の承諾を得ずに、その人が所持する位置特定用識別情報送信装置から位置情報を取得する行為や、その人が所持する物に位置情報記録・送信装置等を取り付ける行為などが、「位置情報無承諾取得等」として規制の対象となっています。(※3)

また、対象となるのは紛失防止タグだけではありません。紛失防止タグと同様に位置情報を特定する機能を持つ機器も対象となり、警視庁はイヤホンなどを例として挙げています。(※4)

つまり、「AirTagはGPSではないから、ストーカー規制法の対象にはならない」という考え方は、現在の法律にはそのまま当てはまりません。(※2)(※3)

改正の背景には、元交際相手などの車に紛失防止タグをひそかに取り付け、位置情報を取得するといった事案への対応があります。今回の改正は、こうした新しいタイプの無断追跡に対応するためのものです。

ここで注意したいのが、インターネット上には改正前に書かれた解説記事も多く残っていることです。「AirTagはGPSではないので規制の対象外」という説明を見かけても、それが現在の法律にも当てはまるとは限りません。AirTagを使った位置情報の取得について調べる際は、記事の公開日や情報の更新日も確認するようにしましょう。

規制の対象になる行為と罰則

対象になるかどうかは、目的と承諾の有無で決まります。規制されるのは、恋愛感情や、それが満たされなかったことへの恨みの気持ちを満たす目的で、相手の承諾を得ずに行われた場合です(※4)。あらゆる取り付けが直ちに違法となるわけではありません。ただ、浮気を疑って相手の居場所を把握しようとする行為は、この目的に当てはまると判断されるおそれがあります。

罰則についても、正確に押さえておきましょう。同じ相手に対してこうした行為を繰り返した場合は「ストーカー行為」にあたり、同法第18条により1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が定められています(※3)(※4)。一方で、1回取り付けただけで直ちに刑罰が科されるわけではありません。単発の行為は、警告や禁止命令の対象となる可能性があるという、段階を踏んだ仕組みになっています。

とくに注意が必要なのは、交際中のカップルです。この法律は、もともと恋愛感情にからむ行為を対象としています。恋人の持ち物にタグを取り付ける行為は、条文が想定する場面に該当する可能性があります。

なお、夫婦であれば対象から外れると決まっているわけでもありません。承諾なく位置情報を取得すれば、夫婦間であっても規制の対象になり得ます。

夫婦間でのGPS機器全般の扱いについては、下記コラムで詳しく解説しています。是非ご覧ください。

改正のきっかけとなった事案の多くは、自動車への取り付けでした。

車へのAirTag取り付けも規制の対象になり得る

自動車の車内

「自家用車は夫婦の共有財産だから、タグを取り付けても問題ないはずだ」と考える人は少なくありません。ただし、この理解は法改正のあとでは通用しにくくなっています。判断を分けるのは、車の持ち主が誰かではなく、誰の位置を把握しようとしているかという点です。

共有財産だから問題ないとは言い切れない

まず、名義から確認してみましょう。「夫婦の共有財産」といっても、車の名義が配偶者ひとりになっている場合も珍しくありません。その場合、そもそも共有物とはいえず、前提が崩れます。

仮に共有名義であっても、結論は変わりません。改正法が問題にしているのは「相手が所持する物に取り付けること」であり、所有関係だけで結論が出る作りにはなっていないからです(※4)。配偶者が日常的に乗っている車であれば、相手が所持する物として扱われる可能性があります。

駐車場所によっては、別の問題も生じます。相手の自宅の敷地や、契約者以外は入れない駐車場に立ち入れば、住居侵入として扱われるおそれがあります。

名義と承諾では判断が割り切れない

では、自分の車にタグを取り付けるのはどうでしょうか。自分の持ち物をなくさないために使う分には、本来の用途の範囲内です。問題となり得るのは、その車を相手が日常的に使用していて、相手の居場所を知る目的で使う場合です。判断は名義ではなく、誰の位置を把握しようとしているかで変わります。自分の名義だから大丈夫、という整理は成り立ちません。

承諾についても、同じことがいえます。相手の承諾があれば「承諾を得ないで」という要件からは外れます。ただし、承諾があれば、それだけで問題がなくなるわけではありません。

一度得た承諾がいつまで有効なのか、という問題が残るためです。関係が良好なときの「お互いの居場所がわかるようにしておこう」という約束と、疑いを持ってから相手の追跡を続ける行為とでは、意味合いが違います。関係が悪化したあとも追跡を続ければ、承諾の範囲を超えたと判断される可能性があります。

ここまでを踏まえると、車への取り付けは、名義がどうであれ、承諾があろうとなかろうと、避けることをおすすめします。

違法に集めた証拠は裁判で使えるのか

浮気の証拠・調査報告書

違法に集めた証拠は、裁判では使えないと考えられがちですが、必ずしもそうとは限りません。実際の問題は、証拠として使えるかどうかだけではなく、違法な方法で証拠を集めた側が不利な立場に置かれる可能性があることです。 

違法に集めた証拠でも裁判で使われることがある

まず、民事裁判の考え方を整理します。刑事裁判とは異なり、民事裁判では、集め方に問題があった証拠でも、提出そのものは認められるのが一般的です。よほど悪質な手段によるものでない限り、裁判所は証拠として取り扱います。「違法に集めたから直ちに証拠として排除される」という説明は、実務の運用とは異なります。

ただし、問題はここで終わりません。証拠が使えたとしても、違法に集めたという事実は消えないからです。

違法な方法で証拠を集めると逆に不利になることも

相手の位置情報を無断で取得すれば、プライバシーの侵害にあたる可能性があります(※5)。それが不法行為と判断されれば、損害賠償を請求される立場になり得ます(※6)。慰謝料を請求するつもりが、逆に請求される側にもなるということです。

裁判所の判断に影響する可能性も見過ごせません。「この人は法を無視して証拠を集めた」という印象が残れば、交渉の進行に影響する可能性があります。本来は有利に進められたはずの話し合いについて、紛争が複雑化する可能性もあります。

浮気の問題では、証拠の中身だけでなく、どのような方法で集めたかも重要です。違法な方法で証拠を集めると、慰謝料を請求する側が、逆に損害賠償を請求される立場になる可能性もあります。

自力で証拠を集める際の注意点は、下記コラムでも詳しく扱っています。 

浮気の証拠を確実に押さえる方法

確かめたいという気持ちに応える方法は、ほかにもあります。適法な方法で収集した証拠は、話し合いの場でも裁判でも力を持ちます。ここでは、探偵の調査が法律上どう位置づけられているかと、必要になる証拠の中身を見ていきましょう。

自力でできることを一通り知っておきたい方は、下記コラムもあわせてご覧ください。

探偵の調査は法律上どう位置づけられるか

探偵の張り込み調査

探偵の業務は、法律上の位置づけを持っています。探偵業法は、聞込み・尾行・張込みといった方法で実地の調査を行い、その結果を依頼者に報告する業務を「探偵業務」と定めています(※7)。

ただし、探偵業法に基づいて業務を行っているからといって、他の法令で禁止・制限されている行為まで認められるわけではありません。同法第6条でも、この法律があることを理由に、他の法令で禁止・制限されている行為を行うことはできないと定められています。また、探偵業務を行う際には、人の生活の平穏を害さないよう配慮することも求められています。届出を行った探偵事務所も、こうした法令上のルールに従って調査を行う必要があります。 

2026年3月10日からは、新しい仕組みも始まりました。警察が、ストーカー行為をするおそれのある人物への情報提供を控えるよう、探偵業者などに求められるようになった制度です(※2)。同年には、全国で初めて適用された事例も報じられました。

この制度は、探偵への依頼があれば直ちに警察へ通報されるというものではありません。ストーカー行為につながるおそれのある依頼を防ぐための仕組みです。探偵事務所を選ぶ際には、届出の有無だけでなく、法令を遵守して適切に業務を行っているかを確認することが重要です。 

不貞行為の立証に必要な証拠

慰謝料の請求や離婚の話し合いで有力な証拠には、共通する条件があります。継続性と、第三者が見て判断できる客観性の2つです。

一度きりの出来事では、「たまたま会っただけ」と説明される余地が残ります。複数回にわたって同じ相手と会っている事実が押さえられていれば、その説明を維持することは難しくなります。加えて、本人にしかわからない情報ではなく、誰が見ても同じ結論になる形で記録されていることが求められます。

具体的には、次のようなものが挙げられます。

  • ラブホテルへの出入りが確認できる鮮明な画像
  • 相手方の自宅などに長時間滞在していた記録
  • 日時と場所が特定された調査報告書

ここで、前半で触れた限界がはっきりします。位置情報は「その場所にいた」ことしか示しません。誰と一緒にいたのか、その建物の中で何があったのかまでは記録に残りません。それだけでは、不貞行為の立証には不十分です。

調査にかかる費用や期間は、対象者の生活パターンや必要な回数によって変わります。一律の目安を示すことはできず、案件ごとに異なるのが実情です。まずは状況を伝え、何がどこまでできるのかを確認するところから始めるのが現実的でしょう。

AirTagでの浮気調査は避けるべき

エアタグを使った浮気調査には、3つの注意点があります。気づかれることを前提に設計されていること、2025年12月の法改正で規制対象となったこと、位置情報だけでは不貞行為の証拠として不十分であることです。

浮気の事実を確かめたいと思うのは、決しておかしなことではありません。ただし、証拠を集める方法によっては、自分自身が不利な立場になる可能性があります。

一人で悩まず、まずはさくら幸子探偵事務所の無料相談をご利用ください。現在の状況を整理し、証拠を得るためにどのような方法があるのかを一緒に確認します。

迷っている段階でも構いません

一人で判断する前に、いまの状況を話してみませんか。相談は無料です。依頼するかどうかは、話を聞いたあとで決めていただけます。

創業39年/全国30支社

探偵業届出書の受理番号:第100701117号(札幌本社)

全日本総合調査業協会 正会員企業